おいらの おいらによる おいらのための
スペインひきこもり日記!!
改め 日本出稼ぎ日記

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Que feo!!
2005年08月25日 (木)
出発当日。

朝からメールの返事にいそしむ。

本来ならこの時期に旅行に行くべきではないのはわかっていながら、AsturiasとCantabriaいう響きに惹かれ決行することになった今回の小旅行。帰ってきたら仕事が山積みという状態というのもわかっているわけで・・・どうころんでも対処できるように大量のメールを発信する。

1人カタカタPCの前に座っていると、どこからともなく声が。見回すと、Ban~o(トイレ兼バスルーム)の窓からManoloが顔を出して、おいらの部屋を覗いていた。

お「なんだよ〜」
M「Que feo!!」(なんて不細工なんだ!!)
お「起きたばかりだからだよ〜」
M「como Abuelo!」(じいちゃんみたいだ!)
お「うぐむ・・・」

なんで朝っぱらから、こんなこといわれなくちゃいかんのだ(笑)。まぁ、いいけどさ。

メールが終わると、今度は大掃除を開始。

旅行から帰ってきた時に「Ayy!!Mi habitacion!」(おお〜!我が部屋よ!)と感動するために、掃除はしないつもりでいたのだが、時間差で3日にValencia入りするMari Carmenが泊まりに来るので、流石に今のbasura状態(ゴミ箱)というわけにはいかない気もしてきたので、帰国準備も含めて大がかりな掃除をする。っていっても、久しぶりにLejia(漂白剤)をいれてモップがけしたくらいがいつもと違うところなだけだが・・・。

汗をダラダラかくので、トランクス一丁で掃除をしていると、再びManolo。

M「どうしたんだ!!!」
お「え?掃除・・・」
M「ま、正樹が自分の部屋の掃除!!!???」
お「そりゃ、おいらだってたまにはするよ。」
M「熱でもあるのか?大丈夫か?」
お「大丈夫だって・・・」

スペインでも日本と同じような表現をするらしい。熱があるという風にはいわなかったが、「Enfermo」、つまり「病気」という表現を使っていた。

でも、雨が降るとはいわなかった。

雨がほとんどふらないValenciaで、その表現を使ったら、さぞかし効果的だろうなぁ〜・・・とふと思った。

夕方、掃除も終わり、まったりしているところにフサエ嬢から電話。デジカメのケーブルを取りに気がてら、軽く一杯飲もうという趣旨だった。

まだ旅行の準備が全くすすんでなかったので、Bar Irun~aまで来て貰いそこで軽く一杯飲む。

とりとめのない話をしながらCervezaを飲んでいると、dueno(店長)がなにやら料理を作り始める気配。「こりゃ、レセタを盗むチャンス!!」と、フサエ嬢そっちのけで、店長に「見てもいい?」と頼んで見学。

作っていたTapasは豆とチョリソの料理だった。

以前、Patatas Bravasのレセタを聞いたときに、Aceite(オリーブ油)と新鮮なトマトだけ・・・といわれて、「嘘だ〜〜!!!」と叫んだことがあったが・・・まんざら嘘ではないようだ。

今回はトマトは使っていなかったが、もうそれはそれは大量のAceiteを使ってタマネギやら豆やらチョリソやらJamonやらを炒めていた。

これから何か軽く肉でも揚げるんじゃないの?ってくらいの量のAceite。

なるほど・・・やはりスペイン料理で欠かせないもの=Aceiteらしい。

Cervezaを一杯だけ飲んで帰宅。

準備にいそしむ。

6日程度だから荷物は軽いだろう・・・と踏んでいたのだが、洗濯ができないかもしれないと、服や下着を詰め込んでいたら、2週間の旅行の時と大して変わらない重さになってゲンナリ。

8時頃、ちょっと早めの夕食を食べる。おかずは昼間作ったSecreto肉料理の残り物。適当に日本食っぽい感じで作ったヤツ。ご飯を炊いて洗い物を増やすのも面倒なので、母親が以前何を考えてか送ってきた、電子でチンして2分でできあがるコシヒカリを使うことにする。

「こっちは料理する時間がたっぷりある生活を送っているのに、高い郵送料払ってこんなもん送ってきてどうするんだ!!」

と最初はどうつかったもんか困惑したのだが、文字通り本当に千載一遇のチャンスに恵まれたので使ったみたわけだが・・・。

やばい・・・レンジでチンなのに・・・コシヒカリうまい!

Valenciaの米も十分うまいし、なんら問題ないのだが、なんていえばいいんだろうか・・・和食(もどき)にはやはり日本の米の方がいいらしい。具体的にどう違うとかなんて説明はできない。もう感覚的なものだけで、全然違う。もともと大の米喰い
のおいらは、コシヒカリに感動しつつ、あっというまに平らげた。

日本のお百姓さんってえらいやね。


食後、すぐさま水シャワーを浴び(あいからわずfatal)、歯を磨いて、出発には早いが、市内バスの終バス時間にあわせて22時頃家をでる。

運良くすぐにバスはやってきて乗り込んだが、何故かそのバス・・・バス駅までいかないで、Mestallaの前で止まって動かなくなった。

運「ここが最後だよ!」
お「え????」
運「ここがさ・い・ご!」
お「バス駅までいかないの?」
運「いかないよ」
お「この後にバスくるの?」
運「わからない・・・くるんじゃない?」
お「(おいおい・・・わからないってどういうことじゃ!)」
お「わかった・・・まぁ、待ってみるよ」

誰もいないバス停でぽつね〜んと残されるおいら。

時刻表によると終バスは22時33分となっているが、誰も待ってないし、バスの気配がしない。

スペインのバスの時刻表はあってないようなもの。日本みたいに分数が書かれているものではなくて、始発時刻と最終時刻だけかかれているのだ。だから、バスの時間というものが全く読めない。毎日会社通いとかに使っている人間ならいざしらず、1ヶ月に1回使うか使わないかのおいらにはとてもじゃないけどわからない。

Santander行きのバスは23時5分発。

そのとき、22時30分。今のが実は最終だったりしないだろうか?っていうか、そもそも「No se」(わからん)とは何事だ!!!思い出して少々むかついてくるが、バスが来るかどうかに対しての不安の方が打ち勝つ。

結局、バスは2分前にやってきた。

形だけでもというわけなのか、きっかり33分までの2分間をバス停で無為に停車し出発。

道路は空いていたため、何事もなく15分前に到着し、無事バスに乗り込む。そして、23時5分。定刻通りにバスは出発した。

なんとな〜く、幸先悪そうな出発となったが、CantabriaとAsturiasへの期待を胸に、アイマスクとMP3プレイヤーで完全下界遮断モードの0tro mundoへ落ちていった。


追記
寝ようと思ったら、映画がはじまってしまう。

一本目のYo Robotを見終わって今度こそ寝てやる!と再びアイマスクをつけたが、しばらくすると、今度はペネロペがでてきて、ここでも敗北。ペネロペに魅せられたままWoman On Topも見てしまう。

軽く感想。

【Yo Robot】1.2点(5点満点) スペイン語わかりやすさ度:7

このご時世になんで大金かけてこんな映画作るか不明。まったくもって、意図がわからない。派手ならいいとかそういう問題じゃない気がする。近未来のイメージも貧相すぎて、誰でも考えつきそうで駄目駄目。もうちょっとさり気ないところで魅せないと、まるっきりバカな映像になると思うんだけど・・・。手塚治虫の漫画でも読め!って感じ。あとは、Fifth Elementとか。

しつこいようだが、面白い、つまらないというよりも、この映画を作った意味がわからない。最近ハリウッド映画はかなりのスランプってことだけど、この映画はその最たるものの気がする。先日みた「Lovers」が素敵な映画に思えてしまった(^_^;)

【Woman On Top】2.3点(5点満点) スペイン語わかりやすさ度:8

ペネロペ主演の映画。DVDのジャケットは何度も見てるが、実はみるのは初めて。ペネロペがでているが、アメリカの作品で1999年のもの。日本でもカタカナでそのままのタイトルだと思われる。

見終わったときに思った最初の感想としては・・・

映画はとてつもなくくだらないが、メグ・ライアンがとてつもなく可愛くて、釘付けになってしまった「ジョー満月の島に行く」と、これまたおいらが見た映画の中ではもうがっかりしまくりだった「ワンダーランド駅で」を足して2で割ったような感じ。

「ワンダーランド駅で」同様ボサノバをBGMにしたラブコメディー。旦那の浮気がばれて、飛び出すようにサンフランシスコにやってきたペネロペ。それに気づいて追いかけてくる旦那。サンフランシスコの友達を頼って生活を徐々に落ち着けていくペネロペはおいかけてきた旦那と遭遇する。

旦那曰わく・・・浮気の原因は・・・

「たまにはおれだって上に載って、Conducir(操縦)したいんだ!」

だって。

嫁は上が好きらしくて、上じゃないと嫌がる女という設定なのだ。

あまりのバカらしさに泣けてきた。

映画自体は、「ジョー満月の島へ行く」同様、ホントどうでもいい。何が見所かって、それはペネロペだけ。ペネロペの可愛さをみるための映画。そのためのシーンがふんだんと映し出される。

ペネロペ好きじゃなかければ、別に見る必要なし。ペネロペ好きは見た方がいい。おいらはどちらかというと、この映画のちょっと派手なペネロペじゃなくって、Bell Epoqueのペネロペが好き。いかんせん、ロリコンなもんで・・・。



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Valencia vs Hamburgo
2005年08月23日 (火)
午前中、Rioの中、Kristin号疾走させてEstacion de autobusへ行き、Santanderまでのバスチケットを購入。30.23eurosなり。

0.23eurosがなんなのかすご〜い気になる
(Pesets(ペセタ:1euros=166,386pts)からの変換を忠実に・・・と思ったが、違った・・・)

思っていたよりも早く用事が終わったので、急遽そのままKristin号と共にCentroにいって、Hostalチェック。向かったHostalは駅前のXativaという通りにあったのだが、Salvaと間違えてCentroを小一時間彷徨う。結局、インフォにいって宿リストと地図を貰って事なきを得たが、Xativaが駅より左手の方にも続いているとは知らず、これまた見つけるまでに時間がかかってしまった。

宿がシャワーなし、クレジットカード不可ということだけ確認する。少々オヤジが無愛想で、うぐむ・・・って感じだった。宿自体は綺麗に掃除しているところを見ると、それほど悪くなさそう。

宿がタカシ邸の近くだったので、一緒に飯でも食べて、Horchataでもすすろうと、アポなしで突然チャイムを鳴らす。

お「ピンポ〜〜〜ン!」
タ「Si?」(ものすごい・・・疑った声)
お「おいらおいら。正樹だよ」
タ「あ〜〜〜〜!!!ちょっとまってね!」(見えないが満面の笑みと思われる)

残念なことにタカシ君は昼食をとったばかりだった。じゃ、せめてHorchataだけでも・・・と誘う。

小一時間ほど、休憩がてらCervezaを一本もらい飲みつつ、シンプソンズを見てから、Horchateriaへ。その前に、立ち食いPaella屋(el Palomar)で、お持ち帰りPaellaを購入。Valencianoはなかったので、しかたなくVerduras(野菜)を買うが、味はなかなか悪くなかった。

最近気づいたのだが、この店・・・立ち食いで食べるよりも、お持ち帰りの方が量が多い。値段は同じなのだが・・・。おそらく、皿のほうだと盛る人によって違うが、お持ち帰りのタッパーだと、毎回縁までいれてくれるから、量が一定なんだろう。

いつも行く、Doctor ColladoのHorchateriaはシエスタなのか、Vacacionesなのかわからないが閉まっていたので、広場でPaellaをむさぼり、別のHorchateria「El Siglo」へ。が、店は観光客でいっぱいであった。入ろうと思えば入れるが、El Sigloの斜向かいにある、「Santa Catalina」というHorchateriaにする。

この店はEl Siglo同様、昔からある老舗のHorchateriaなのだが、おいらもタカシ君もここでHorchataを飲むのは初めてであった。値段はMediaが2.1eurosと、El Sigloとほとんど変わらない。味もちゃんとしていた。ちなみに、ここではGrande(大きいサイズ)を頼んだはずなのだが、でてきたのはMediaだった。

この店は、どうも日本で言うところの「甘味処」らしく、甘いパン(伝統的な菓子パンっぽい)やら、パフェみたいなのもおいている模様。まぁ、甘い物が苦手なおいらには関係ないことではあるが・・・。

Horchateriaを後にしたあと、タカシ君が仕事までうちに遊びにくる。柿ピーを肴に、CervezaやTinto de verano(炭酸入りワイン。夏用の飲み物)でいろいろ語る。

夜8時半・・・タカシ君が仕事にいくのと一緒にでて、おいらはそのままフサエ嬢の家(German邸)に行く。

サッカーを見に行くため

今日はValencia 対 Hamburgoの試合。Intertotoというやつ。なんでも今日が最後で、これにもしValenciaが勝つとUEFAにいけるという。

Valenciaほどのチームが、UEFAにでるのにひ〜こらひ〜こらいってて、この試合を天目山というのは、なんとも情けないが、まぁ、UEFAにでれるかでられないかという大切な試合らしい。

学校から「Mestalla(Valenciaのサッカー場)に見に行くけど、行くか?6eurosだよ〜ん」と誘われたが、6euros払うほどでもないので、それは断るが、一応Final(最後)ってことなので、最近徐々にサッカーについてわかってきたこともあって(練習場いってカルボーニと写真とったし・・・)、みておいてもいいかな〜という気はあった。だが、1人で見て盛り上がれるほどでもないので、サッカー好きのフサエ嬢に電話したところ、テレビで見るというので、行くことにしたわけだ。

学校には8時半集合といっていたから、9時か9時半くらいに試合が始まると思っていたのだが、実際試合がキックオフしたのは10時。待ってる間にCerveza飲んで腹ポンポンになる。

試合についてはとくにいうことはない。試合の結果は0-0の引き分け。なんともまぁ〜ヘボい試合だった。カルボーニがやたらテレビにでていたのでうれしかったが、アングロとやらはあまりうまくない気がする。素人目だが・・・。

Intertotoというのは、ホームとアウェイと2戦して、その勝敗で進んでいくトーナメント方式らしい。で、前回アウェイでValenciaはHamburgoに1-0で負けていた。なので、今回は勝つといっても、2-0で勝たなければいけなかったらしい。そうフサエ嬢が教えてくれた。最悪1-0でも、PKで勝てる可能性もあるので、とにかく1-0にはもっていかなければいけない・・・そういう試合だったのだが・・・。

もう駄目駄目。ヘボかった。

ってことで、結局、試合は引き分けだが、UEFA進出ならず!!!という結果に終わる。

なんといっていいか・・・残念。

試合が始まってすぐにGermanが帰ってきた。彼は大のサッカー好きで、昔おいらの先生だったときも、Pausa(休憩)の時はいつも新聞でサッカー情報をみていた。

が、帰ってきた彼は

「あ〜今日サッカーの試合か・・・何対何だ?何?0-0?前回の時はどうだったんだ?え?負けた?いくつで?1−0で負けたって?じゃ〜、今回は2-0で勝たなきゃいけないのか・・・まぁ、ホームだから大丈夫だろう・・・」

と、なんとも興味なさげに見えた。Intertotoはとても地味というか、マイナーらしいので、Valenciaファンとはいえ、あまり興味がないのだろうか?そこんところよくわからん。

なのだが・・・試合が始まると、もう大変。怒鳴り散らすなんてもんじゃない。

「バカが!」(Mierda!:意訳)
「Fuck!」(Joder!)
「アホどもが!」(Cabrones!:意訳)
「サノバビッチ!」(Hijo de Puta!)
「コニョ!!」(Con~o:女性器:日本語に翻訳不能)
「おまえらはサッカーわかってない!!」
「だから、違うっていってるだろう!あ〜〜〜!!!」
「だから!!上は駄目だっていってるだろうが!ボケ!」
「ヤツはでかいんだから、上通すな!Torre(塔)だ、Torre!!」
「このタマなし!」(Mariconada!)
「頼むから!頼むから!!あ〜〜〜〜!!!」
「この恥知らず!」(Sin Verguenza!)

と、もうすごいすごい・・・。

本当にValenciaファンなの???と疑いたいくらい、ものすごい罵声だった(笑)。

そして、スペイン語のスラング出血大サービス。もしスペインについたばかりの人間がこの場にいたら、たかだか90分だけで、calle(通り)で自然に覚え習い身に付いていく、スラングのすべてが覚えられただろう。もっとでてきていたが、3年いるおいらでも聞いたことのないものもいくつか混じっていた。

フサエ嬢曰わく、Valenciaの監督のキケ(たしかそんな名前)がGermanは大嫌いらしい。そして、最近の不甲斐なさに腹を立てているらしい。そう考えると、先ほどの罵声も、Valenciaへの愛ゆえに・・・ととったほうがいいのだろうか?

サッカーファンの心は複雑である。


試合終了後・・・珍しく酷い頭痛に襲われる。頭痛持ちでもないし、頭痛付きの二日酔いも滅多になく、あまり風邪も引かないおいらは、頭痛にたいして慣れていない。薬は嫌いなのだが、あまりに痛くてクラクラするので、優しさ一錠のバファリンをフサエ嬢からいただく。30分ほど痛み苦しんでから、1時半頃帰宅。

薬のおかげで落ち着いたのか、すこし元気を取り戻し、これまたフサエ嬢から借りた宮本輝の「優駿」(上巻)を読んで、しばらくして寝た。



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あたしを縛って!
2005年08月22日 (月)
月曜日ということで・・・心機一転心を入れ替えて、昼間から24000ピースのジグソーパズル。

今回の旅は、Pais Vascoを除く、北スペイン・・・CantabriaAsturiasGaliciaを攻めようと思っていたのだが、いかんせん、バスで片道軽く10時間以上かかる(飛行機なら1時間半なのだが、ValenciaからだとVueling(格安航空会社)を使用してBilbaoまでしかない)。

時間がたっぷりあったらば、せっかくなのでGaliciaまでいって、8年前とどれくらい変わったかみてみたかったのだが、仕事の関係で、31日のTomatinaに間に合うように帰ってこなければいけないので、今回は残念だが、Galiciaは切ることにした。その分、CantabriaとAsturiasに力をいれようと思う。特にAsturiasはレコンキスタ発祥の地。もう心躍りまくりだ。まぁ、実はおいらはどちらかというと、イスラム教徒寄りなのだが・・・

起きてから夕食まで、ほぼすべての時間をプランニングに使う。時刻表をいろいろ調べて、どのルートが一番いいかを調べる。

行きはValencia-Santanderで決定。バス会社はBilman Bus。夜11時05出発で、到着は朝の9時半。10時間半の旅。運賃は片道約30euros(4000円くらい)。そこで、日本から「論文用の資料探し」の"名目"で、旅行にやってくるマリちゃんと待ち合わせをして、北スペインを回る。

で、問題は帰りの便。

おいらの旅の後半はOviedoを基点にしての日帰り小さな村散策の予定なので、とりあえずOviedoを基点に考える。

来た道を戻ってSantander-valencia経由で帰るか、OviedoからMadridを経由して帰るか、はたまた、Galicia入りして、Lugoに立ち寄ってMadrid経由で帰るか、Lugoまでいくんだから、2時間半かけてSantiago de CompostelaまでいってMadrid経由で帰るか・・・いくつもルートはあった。使うバスは主にAlsaになる(Alsaのサイトはリンク参照)。

すべての乗り継ぎ、運賃、Valenciaの到着時間等々をすべて書き出して、一番効率の良さそうなものを選ぶ。

結果、Oviedo-Madrid経由か、Lugo-Madrid経由の二つに絞られる。Compostelaまでいってしまうと・・・おそらくTomatinaの時に死ぬと思われるので、やはり却下することに。この二つはSantander-Valenciaで帰るよりも少々高くなるが、Santanderまで戻るという、寂しいことをせずに住むし、時間的にも10時間以下でValenciaまで帰れるし、到着時間も朝方5時というのがあるので、そのままTomatinaにいくことも可能。

問題は、朝の5時に到着するのはいいが、学校集合は8時。でもって、仕事でホテルまでお迎えに上がるのが7時・・・。その前は10時間バスの旅・・・。Tomatinaが始まった時点で、疲労困憊してしまいそうで怖い・・・

とはいえ、他に道はないので、それでいってみることにする。


今日はMi Kyungが休みなので、一緒に夕食を作ることにし、Mercadonaに買い物。

お「何作るかね〜」
M「今考えるところ〜」
お「う〜ん・・・」(すでに頭使いすぎて考える気なし)
M「カレーにしようかな〜」
お「あ〜、いいね。簡単だし。おいら、ルーもってるよ」
M「いや、韓国のやつがあるから大丈夫」
お「おお!韓国のカレー???そりゃ、楽しみだ!」

家に帰ってきて、二人でCervezaを飲みながら夕食を作り始める。Manoloも食べるので、肉はなし。魚もなし。Mi Kyungはシーフードカレーをタイで食べたらしいが、まずかったらしくて、「うえ〜〜〜!」といっていた。シーフードカレーって作るのちょっと難しいけど(具材が堅くなるし)、ちゃんと作れば美味しいと思うんだけどな〜。

韓国カレーということで、ちょっと楽しみにしながら料理を手伝う。

じゃがいも、ニンジン、タマネギ・・・このあたりは日本のカレーと同じだ。おいらはカレーにジャガイモをいれない人なのだが、じゃがいもの入ったカレーも好きだ。

その後、リンゴを切り始める。バーモントカレーのCMで「リンゴと蜂蜜かけるだけ〜」(?)みたいなやつがあるが、Mi Kyungのカレーはリンゴがはいるようだ。

カレー以外でも、Mi Kyungはよく料理にフルーツを使う。韓国料理がそうなんだと思われるが、プルコギを作るときにも洋なしをたくさんいれていた。ソースに甘みが増してとても美味しい。

しばらく、具材を炒めると、カレーの粉が登場。日本のようにペースト状(?)いなっているやつではなく、完全に粉状のカレー粉。それをお湯に混ぜて使うようだ。とろみは小麦粉か片栗粉なような粉をしようしていた。ハングルは読めないのでわからないが、おどらく片栗粉だと思われる。

カレー粉は黄色い袋で、真ん中にイタリックに斜めになったハングル文字がでかでかと書いてある。

お「ねぇねぇ〜これなんて書いてあるの?」
M「バーモント!
お「バ・・・バーモント????」
M「そう。英語だと思うわ」
お「日本にもあるよ・・・バーモント」
M「あ、そうなの?」

よく見たら、パッケージにはリンゴとパイナップルの写真が載っていた。

そうだよな・・・そうだよな・・・日本と韓国なんてお隣だもんあ〜。そりゃ、バーモントくらいあるよね〜。

ってことで、韓国カレーの夢はたたれ、かつてはよく食べたバーモントカレーになってしまった。

変に好奇心だして、聞かなければ良かった・・・と少し後悔した。


10時過ぎ・・・仕事からManoloが帰ってきた。

お「Manolo〜〜!腹減ってる?ご飯どれくらいよそうよ?」
M「全然腹減ってないんだよ〜〜〜!!」
お「え〜〜〜〜〜!!!!!じゃ、ちょっとだけ?」
M「いや、今日は晩飯食べないよ」
Mi「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
M「いや、今日学校の企画で映画いくことになってたんだけど、土壇場になって中止になったんだよ。知らなかったから、Bocadilloをさっき食べちゃったんだよ。30分くらいまえに。だから、今は食べれないよ・・・」
お「・・・かわいそうに・・・」
Mi「・・・・」

お「Mi Kyung・・・うちら、これだったら、肉使えたね・・・」(ささやき声で)
Mi「う・・・うん・・・・(つд`)゜・。」

ということで、肉も魚介も入ってない野菜バーモントカレーを二人でテラサで食べる。

味は、日本のものと全く同じ(笑)。

おいらが作るともっと味が濃く、も〜〜〜〜ったりしたカレーになるが・・・。


食後、いつものように3人で映画を見る。


【ATAME!】 4.5点(5点満点) スペイン語わかりやすさ度:7

この「ATAME!」(アタメ:私を縛って!の意)はかつては日本のレンタルビデオで借りれる数少ないスペイン映画の一つで、おそらく8年前・・・いやもっと前かも知れないが、レンタルで借りて2,3度みたことがあった。監督はご存じペドロ・アルモドバルで、1990年の作品。

当時おいらが見たときも、楽しい、面白い映画ではあったが、それ以上に「変な映画」、「おかしな映画」というイメージの方が強かった。

いうたら、「面白い映画」<「変な映画」という感じになる。

というのも、当時「ATAME」同様、レンタルできるスペイン映画に「Mujeres Al Borde de un Ataque ed Nervious」(神経衰弱ギリギリの女たち)や「KIKA」(キカ)があり、おいらの中ではペドロ・アルモドバル映画=「変な映画」というレッテルが貼られていたからだ。

そんな映画を久しぶりにみたのだが・・・もうびっくり!!!

「変な映画」<<<<<<「面白い映画」

になっていた。

それは齢を経て、昔よりは成長したから映画の意味がわかるようになった・・・というのもあるいはあるかもしれないが、明らかにそれだけではない何かがあった。

そこにはおいらの知ってる「スペイン」があった。かつては全く知らなかったが、いまは良く知る、おいらが現在も生活の中で毎日見ている「スペイン」だ。

昔見て、改めて見たらつまらなかった、あるいは逆にが倍増した・・・ということはたまにあるが、この映画に関しては、「おもしろさ倍増」・・・なんてもんじゃない。何乗しても足りないくらい、かつてにはないおもしろさの増幅を感じた。なので、4.5点というのはおいらがこれまでつけた中ではかなり高いほうだが、その変化にたいする感動のために少々高得点になっているというのもある。

ストーリーを軽く書いておくと・・・

精神病(サイコみたいな感じ)を持ち、精神病院に入っていた(何度か出たり入ったりしている)のリッキー(アントニオ・バンデラス)が、再び病院を退院することになった。彼は「今度こそちゃんと生きてやる!そのためには結婚して、子供を作って・・・」とプランを立てる。

そのプランは恐ろしく性急なものだった。彼は、昔娼婦として関係を持ち、さらにポルノ女優であったマリーナ(ビクトリア・アブリル)を結婚相手として白羽の矢を立てる。

彼は彼女をストーキングし、家までやってくる。もちろん、彼女はリッキーの事なんて知らないので、彼の勝手な言いぐさ(結婚プラン)について憤慨するが、リッキーはそんな彼女がいつか自分を愛してくれることを信じて、時間を共にすることにする。

そう・・・いうたら軟禁。

タイトルの意味である「あたしを縛って!」から、その辺はどう軟禁されたかわかると思う(笑)

この映画はそんな彼女がどのようにしてリッキーの愛を受け入れていくか・・・というお話。まぁ、ゆがんだ愛の形を描写した映画ってことかな。

ストーリーの転回はとても早いので、たまに「え??」と思うこともあるが、最後まで目が離せない。そして、笑える。

スペインに少しでも滞在したことがあるならば、この映画の雰囲気(会話のやりとり、家の構造、街の雰囲気、スペイン人のバカっぽさ等々)はおそらく時代は違っても懐かしいものに写ると思う。それくらいスペインが変わってないってことかもしれないが(笑)。たとえば、路上駐車のシーンでのやりとりなんかも、あまりに当たり前の光景で、思わずニヤッとしてしまうかもことだろう。

そして、スペインにきたことがない人間でも、これは是非見て貰いたいスペイン映画だ。最高に面白い。

最後に細かい部分をいくつか。

アントニオ・バンデラスはこちらにきて、彼の若い時の作品を見るきっかけがかなり増えたが、それでも脇役ばかりで、どうしてもイメージ的には「ハリウッド俳優」という部分がどうしても払拭できないでいたのだが、このATAMEで主人公のリッキーを演じる彼を見て、うむむむ〜〜〜と唸らされた。彼はもちろんスペイン人(Malaga出身)なのだが、初めて彼を「あ〜〜〜!!!スペイン人だ〜〜〜!こいつ!」と思った映画だ。それくらい存在感があある俳優であった。
(ちなみに、ペネロペも同様。昔の映画の方がエロくて、美しい。演技はうまくないのだが・・・。かわいいから許す!)

あと、リッキーとマリーナのベッドシーン。スペイン映画というのは総じて、ベッドシーンが激しい。というか、女性がトイレで用を足しているシーンなんて普通にでてくるし(Lucia y el sexoとか)、年配の男女の絡みもでてくるし、男同士の絡みもありと、日本ではタブーとされているところが(スペインでも70年代はじめまではタブーであった)、彼の映画ではしばしばでてくる。それらが彼の映画=変な映画、映像がきつい映画とさせていると思われるのだが・・・今回もえらくハードだった。

下半身部はでてこないにしても、えらくリアルなのだ。あまりにリアルなので・・・思わずManoloに聞いてしまった。

お「ねぇ・・・これ・・・本当にやってたりするの?」
M「いや、そうみえるけど、やってないよ」
お「だよね〜。でも・・・リアルすぎ・・・血管の浮き出方といい、息継ぎのタイミングとか・・・すげ〜」
M「スペイン人の俳優はこういうのは慣れてるんだよ(笑)」
お「ははは・・・ありうるね。」
M「特に彼女は、この映画の他にもこういうシーンがかなり多いしな」
お「ほほう・・・」

まぁ、いうたら、下手な演技をしているAV女優とかよりも、よっぽど本物っぽいわけだ。かなり昔「失楽園」で役所広司と黒木瞳(だったか?)の絡みが日本で話のネタにされたことがあるが、そんなもん比になりません。スペイン映画。

このペースで「キカ」と「神経衰弱ギリギリの女たち」もみてみようと思う。


お勧めのスペイン映画はた〜〜くさんあるんだけど、日本だとないのが多いんだよな〜。今度まとめてサイトにアップすることにする。



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ポルトガルのGallo君の憂鬱
2005年08月21日 (日)
grp0822194009.jpg 360×480 36K
ポルトガルでは土産物屋等でかならず見かける、有名なBarcelosのGallo君はとてもかわいい。

ある日、Santiago de Compostelaへの巡礼の途中のある男が、いわれのない盗難の罪で死刑を言い渡された。なんとか無実を証明したい彼は、裁判官に彼が食べようとしていた「焼鳥」を生き返らし、さらには鳴き声まであげさせたら無実という約束をし、無事、焼鳥を生き返らせる。こうして無実を証明することに成功したその男は、巡礼が終わったあと彼はその地にもどって、このGalloを作ったらしい。
(おみやげ物屋の絵はがきで、日本語訳されていたGalloの由来より)

「焼鳥」って訳にププッって感じ

この文章読んだら、絶対日本人なら、「焼鳥」・・・そう、あの串に刺さった「焼鳥」を想像するだろう。あの細切れになった鶏肉が生き返えるなて、とっさにイメージできないだろう。せめて、ローストチキンとか、pollo asadoとか。あれなら、ま〜生き返ってもいいかな(笑)。


岐阜県にいったときのさるぼぼのように、ついつい見かけると買ってしまうGallo君グッズ。キーホルダー、コルクの絵はがき、小さいGallo君の置物、そして・・・その中でも、かなり秀逸なのが、こトップ絵のヤツだ・・・。

貧乏旅行だったため、かなり迷いに迷って買ってきた。

なんていったってVinoの瓶口にさすと、その口から、Vinoがトクットクットクッと出てくるて〜んじゃ、Vino好きなおいらは買わないわけにはいかんでしょう!

で、しばらく部屋ではVinoは飲んでいないのだが(夏なので)、せっかくだから使いたいと思い、一本開けて試してみることにする。

うふふふ・・・どんな感じなんだろう!

で、実際に装着するとこうなる。




もう身悶えながら、かわいい〜〜!いや〜ん!(黄色い叫び)


小走りでCocinaからコップを持ってきて、「いざ!!!」とGallo君を傾けたのだが・・・・


全くVinoがでてこない!!!

そ・・・そんな・・・バカな!!!

もしかして、管の中に何か(コルクとか)詰まってるのかもしれないと思って、管に口をあて、ふ〜ふ〜してみたが、普通に空気は通る。

冷静になり、すこし考えてみる。

で、考えてみるまでもなく、なんとな〜く答えがわかってしまった。

空気穴がないじゃん!

おいらもすでに齢30才。物理の授業はうけたことないが、それくらいは一般常識としてわかる。

Vinoの瓶は当然のことながら密閉されている。で、そんな瓶の口にコルクをギュギュと差し込み、注ぐわけだが・・・空気の入り口はGallo君の口しかなく、その一つしかない空気の入り口であるおちょぼ口から、Vinoはでてくるのだ。

どうないせ〜っちゅんや!

なんか夜中の4時に1人、がっかり。

っていうか・・・そうなってくると、このGallo君・・・いったい何に使うんだろ?

タカシ君が、Aceite(油)だか、Vinagre(酢)とかいっていた気がしないでもないが、あっちなら使えるんだろうか?

ちなみに、Gallo君と濃厚なキスをしながら・・・そう、ストローのように吸い込んだらVinoが飲めた

なんか、変な気分になってもっとうなだれた。


うなだれすぎて、日記どころの気分じゃないので、夜、タカシ君と一緒に見た映画の感想書いて、日記を終える。

【El Hundimiento】??点(5点満点) スペイン語わかりやすさ度:4(場合によっては5か6)

この映画・・・最初に日本語のタイトル・・・「ヒトラー最後の十二日間」・・・をしっていれば、もう少し心の準備ができていたかもしれない。スペイン語のタイトルの方だけ(Hundimiento=沈没、下落、低下、崩壊、陥没、沈下の意)行く前に辞書で調べていってしまった。

映画はドイツの映画で、日本語タイトルからもわかるとおり、第二次世界大戦をあつかった映画。映画でだいたいドイツがでてくると、どこもかしこもテーマが第二次世界大戦になってしまうため、ドイツ人にとっては面白くても「またか〜」ってなってしまうと言っていたのを聞いたことがあるが、おいらも「またか〜」って感じではあった。

この手の映画の場合、戦争の悲惨さを伝えるということは大前提として、切り口が重要になってくると思う。おいらが戦争をあつかった映画で好きなのは、シンドラーのリストとライフ・イズ・ビューティフルの2本くらい。後は何となく似通ってる気がする。

その意味ではたぶん、この映画の切り口は斬新だったんじゃないだろうか。ドイツの映画で、ヒトラーの没落を描くというのがどういう意味をもつのかまではわからないけど、それなりの何かはあったと思う。

で、点数が??点となっているが、それは、一番重要な要素となってくる、ヒトラーの感情の起伏が表情からしかよめなかったから。つまり、ヒトラーの言っていることがあまりわからなかった。わかれば、もっと楽しめたんだろうけど・・・いかんせん、テーマがテーマというのと、軍内部でのあの独特の敬語や単語を使用した会話のため、単語がいかんせん難しい。あと、人の名前もなにがなんだか・・・しかも、登場人物やたらと多いし。

もし現時点で点数をつけるなら、2.6点といったところだろうか。

また一つ、日本でみなくてはいけない映画が増えてしまった感じ。でも、2時間半はもう一回みるには長すぎる。

細かい描写はともかくとして、全体の大筋(ストーリー)をつかむのは特に難しくないのだが、やはり重い・・・重すぎる。ほんと、こんな時代に生まれなくて良かった・・・と思う。悲惨すぎる。

さらに個人的な感想をいわせてもらうと、なんとなく「日本の武士道」に相通じるものもあるのだが、多少、美化されすぎなんではないか?という気もする。

終戦まぎわということもあり、ホロコースト系の話もいっさいでてこないので、最後は一部の忠誠を誓った人間(側近たち)は忠誠のためか、どうせ戦犯として捕まったら殺されるってことでなのかわからないが、次々と自殺していところが、日本っぽい。

これがまぁ、史実映画としてではなく(この映画はいきのこったヒトラーの秘書の記録と回想から作られたらしい)、完全にフィクションな映画ならわかるのだが、まだだ60年しか立ってない過去の話だから・・・なんというか・・・う〜ん。まぁ、下手なこと言いづらいテーマなのでやめておく。

ついでに、「水滸伝」の最後のシーンも思い出した。大酒喰らってるところとか。

でもって、日本語のタイトルみて「ローラ・パーマー 最後の七日間」を思い出したのはおいらだけではないはずだ!

最後に、ヒトラーはおいらのイメージするヒトラーととても似ていてびっくりした。



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スペインで軟禁されるの巻
2005年08月20日 (土)
grp0822030942.jpg 320×240 18K
なんかまるで24000ピースくらいの、しかも、両面に絵柄があるような、そんなジグソーパズルを組み立ててるような気分だ。

帰国までのスケジュール・・・。

あっちを立てると、こっちが立たない。

こっちを立てると、あっちが立たない。

ここにコレをいれると、こうなるから、ここを変えなくちゃいけない。

ここにコレが始まるから、ここをこうすると、あれがこうなるから。

うひゃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!

9月人いぱ〜〜〜〜〜い!


もう、昨夜に続いて知恵熱出まくりで、Valenciaの気温を3、4度上げてしまってるんじゃないかと思うくらいだが、最近のValenciaはあいにくの空模様。不思議なことに涼しかったりする。まぁ、昨夜はまず100%雨だといわれていたのに、全くふらなかったのだけど・・・。

頭の中をビジュアル化するために、いつものように筆ペンで手書きの「スケジュール書き込み版カレンダー」を作り始める。

8月22日・・・23日・・・24日・・・(中略)・・・30日・・・31日・・・32日・・・33日・・・34日・・・35日・・・36日・・・。

はうっ!!!

3消せばいいか・・・

スケジュールを書き込み始める。

31日がTomatinaでしょ〜・・・でもって、30日にガイドの子が来るから〜・・・でもって、22日にCostaに生徒が1人きて〜・・・・4日にCostaに二人日本人がくるでしょ〜・・・え?4日が土曜日?うそん!日曜日は5日じゃん!!なんでなんで!!!

1日が抜けてるやん!3消しただけじゃ、31日の次ぎ2日になるやん!!

あ〜〜!半分以上、もう大分書き込んだのに!!!

グチャグチャグチャぽいっ!!

二枚目。

8月22日・・・23日・・・24日・・・(中略)・・・30日・・・31日・・・1日!!・・・2日・・・(中略)・・・16日・・・27日・・・28日・・・29日・・・30日・・・。

はうっ!!

!!!???さっきと最終週の段が違う!

ぬっ?・・・16日の次は17日だよ!!!!

グチャグチャグチャぽいっ!

あ〜もう駄目だ・・・集中力が明らかに切れてるよ・・・。

3枚目・・・

8月22日・・・23日・・・24日・・・(中略)・・・30日・・・31日・・・1日!!・・・2日・・・(中略)・・・16日・・・27日・・・。

はうっ!

なんなんだ?17日はおいらには仏滅なのか?eh?

ごしごしごし・・・2を1に直してと・・・。

スケジュールの穴埋め作業。

なんか来月・・・死ねそうなヨ・カ・ン!


前回のArroz Negroに引き続き、ManoloがFideuaを作ってくれた(トップ写真参照)ので、昼食はそれを食す。
(Fideuaは、Paellaのパスタ版と思ってOK。作り方はPaellaとほぼ同じだが、パスタな分だけ、所要時間も短くて、簡単に作れる。味は、場合によるが、個人的にはPaellaよりうまいと思っている。)

あとは、Clochinas(ムール貝の一種?)とGamba(エビ)。どれもこれもうまかったが、大量のComidaだった。食べ物捨てるのが嫌いなんで、Santiのちょっと残したやつも平らげたら、死ぬほど苦しいことになった。

食後、再びパズルにとりかかって知恵熱を出しまくってると、しばらくして、暇人だというフサエ嬢から電話。

「じゃ〜、適当に休憩して、一時間後くらいに遊びに行くよ」と約束したものの、再び24000ピースのジグソーパズルに立ち向かうべく机につき、ふと気づいたら2時間が過ぎていた。

パズルから逃げるようにPISOをでて、German邸(現フサエ嬢のおうち)にいくと、フサエ嬢は寝起きだった(笑)。待ちくたびれたらしい。

図らずもスペイン人的行動をとってしまった・・・。

GermanとPirras(Germanの愛猫)に挨拶をすまし、部屋で音楽を聴きながらCervezaをあおる。

フサエ嬢とは年が同じなのもあって、音楽の趣味はともかく、持っている曲(友人がセレクションしてくれたものらしい)はおいらもほとんど知っている曲ばかり。こういうとき同世代というのはイイものだ。

それぞれ音楽の趣味の異なる彼女の友人のMDを次々聞いていったのだが・・・ボサノバで盛り上がり、80'Sでノリノリになり、木綿のハンカチーフで涙し、ゴダイゴの銀河鉄道999に感動し、もうご機嫌。

パズルがまだ残っているので適当な時間に帰ろうと思っていたのだが、臨時用なのか、おいらと同様貧乏なのか、Brugalではなく、Havanaであったが、引き出しの下、Ronを発見。家も近いし、久しぶりに酔っぱらうのも悪くないと思い、お次はHavanaを飲み出し、音楽鑑賞。う〜ん、悪くない。

途中で氷とコーラが切れ、OpenCorに買い物に行く。途中、ものすごい勢いで自転車で疾走する仕事帰りのタカシ君に偶然見かける。

フ「タカシ君!」
タ:シャコ!シャコ!シャコ!シャコ!(うちらに気づかず、ものすごい勢いで通り抜けていく)


お「タカシ!!!!!!!


振り向くタカシ君。顔はもう、それはそれは満面の笑み。びっくりするくらい。

彼の中で一瞬にして「酒」の文字が浮かびあがったのだろう。

ということで、3人で飲むこととなった。

部屋に戻ると、フサエ嬢とタカシ君がゆらゆら帝国、またはサッカーの話で盛り上がる横で、おいらはおいらがフサエ嬢に貸した自分の本を読み始める(笑)

Ronを飲みながら、ゆらゆらしながら、読書・・・。う〜ん、悪くない。

彼らは、ゆらゆら帝国を聞きながら、発光体がどうとか、タコがどうとか、緑色の液体がどうとか、ズックがどうとか、太陽がどうとかで盛り上がっていた。

で、おいらは全然怖くないホラー本。う〜ん、悪くない。

Germanが上半身が裸の友達と出かけていった(笑)。流石に出かけるときは服をきていっただろうが・・・男数人全員が上半身裸でSalonで話している姿は少々異様であった。

多分3時頃・・・緊急事態が起きる。

全員のタバコが切れた

酒と音楽と夜更かしにはタバコは必要不可欠。

散歩がてら買いにいくか!ってことになって、玄関を開けようとしたのだが・・・


あ・・・開かない!


すでに酔っぱらっていたのか、それとももううちらがでないと思ったのか、Germanが先ほど出かけるときに外から鍵を閉めたらしい。

おそらくスペインでも普通ではないシステムなのだが、Germanの家の玄関は何故か外からある一つの鍵を閉めると、中からは開けられないようになっているのだ。

なぜそんなシステムなのか理由はまったくもってわからないのだが、事実がそうなのでしょうがない。

ってことで、うちら・・・

ザ・軟禁!!!


しかも、かなりのURGENTE(緊急事態)!!!

なぜなら、タバコがない!

URGENTEなので、シケモクでもいいから吸おうと皆考えるわけだが・・・普段はプラスのはずのフサエ嬢の性格が仇となってしまった。、

おいらの部屋だったら、タバコの吸い殻はなかなか捨てないでたまっているので、シケモク(Colilla)を数本吸うことができるのだが、フサエ嬢はかなりの綺麗好きなため、きちんと頻繁に吸い殻をゴミ箱に捨ててしまうのだ。

German邸のゴミ箱というゴミ箱を漁ったのだが、油まみれになっていたり、もうすでに短くなってしまっていたりと、2本ほどしかColillaは見つからなかった。


しかし、そんな些末な緊急事態よりも、さらに深刻な緊急事態があった。

それは、タカシ君は明日9時から仕事先の上司夫妻や同じ働き手のスペイン人の4人で車で日帰り旅行に行くことになっているということだ。

焦ったフサエ嬢はすぐさまGermanに電話をかけたが一回目はつながらず。二回目にかけたときはつながったが・・・Mierda!!(クソ!やっちまった!)・・・と叫んだだけで、「すまん・・・今日は帰るの遅くなる!」とだけいって電話を来てしまったとのことだった。Germanらしい・・・(笑)

スペインの「遅くなる」は日本のそれとは大きく異なる。そして、スペイン人の「遅くなる」とGermanのそれはもっと大きくことなったりする。

Germanの「遅くなる」・・・それすなわち・・・「朝帰り」ということは、うちら3人全員が知っていたことだった。

背筋に冷たいものが走る・・・・おいらをのぞいて・・・多分。

おいらはなぜなら脱藩者なので、特に束縛はない。タカシ君は明日の日帰り旅行の心配。フサエ嬢は、タカシ君に対しての謝罪の気持ちでいっぱいだったことだろう。

が、そこは流石熟練者タカシ。

「まっ、駄目なら駄目でしょうがないけどね〜。騒いでもしょうがないし・・・」

おっしゃるとおり・・・(笑)

タバコは切れていたが、数少ないうちらの救いとしては、まだRonが残っていたということと、少ないながらもかろうじて食料(ポテトチップスと昨夜のご飯の残りであるから揚げとポテトサラダ)、トイレが自由に使えるということ、彼らにとっては「ゆらゆら帝国」があること、おいらにとっては読む本があること・・・だった。


かといって、何もしないというのも落ち着かない。なんとか脱出を量って、タバコを買いに行ったり、タカシ君がいつでも家に帰れる状態を作ることに奔走する。主にフサエ嬢が・・・(笑)

Germanに帰ってきて貰うのをあきらめたうちらは、今日、IVAMの側でやっているメヒコFiestaにいっていたと思われる友君とCarlesに電話をかけることにする。

彼らがもしここにくることができたら、ベランダから鍵を落として、フサエ嬢の持つ合い鍵で外から開けてもらえることができるわけだ。

フサエ嬢、早速電話をする。夜中の四時すぎに。

が、友君は帰ってきてすでに夢の中・・・友君がまだ飲んでいるかもといっていたCarlesも帰宅したばかりで、今床についたところだった。そして、流石に今からはもうでれないとの返事であった。

万策尽きたり!

もうGermanに・・・あのGermanにうちらの運命はゆだねられた・・・いや、うちらじゃなくて、タカシ君の運命だ。


結局うちらは、流石に悪いと思ったのか、早めに・・・といっても7時を回った頃と思われるが・・・帰ってきた、うちらを軟禁した張本人のGermanによって・・・数時間ぶりに助け出された。

おいらは半分夢の中の状態で、Germanの「ごめんな〜本当にごめんな〜」という声を聞きながら・・・落ちた。

そして、二人は明るくなりはじめる中、タバコを買いに行った・・・。




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