おいらの おいらによる おいらのための
スペインひきこもり日記!!
改め 日本出稼ぎ日記

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将軍ロベルト
2007年05月29日 (火)
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昨日の日記では記憶力の話をしたかっただけなのに・・・。今考えるとどうでもいい話なので、将軍ロベルトについて、もう少し詳しく書いておこう。

ロベルトはその日、プラハの博物館だか美術館に行き素敵な「脇差し」をみたらしかった。なぜチェコ人の彼がわざわざその博物館にいったのかはわからないが、もしかしたらその「脇差し」をわざわざ見に行ったのかもしれない。それが一度目だか二度目だかはしらないが・・・。

そんな素敵な脇差しをみて興奮しているところに、日本人のおいらがいたもんだから、話しかけてこないわけがない。チリ人のルーベンと盛り上がっているおいらの耳元で「ワキザシ!」ときたわけだ。

これまでいろんな外国人に突然日本語で話しかけられるということは、幾度となくあるが、「ワキザシ」といわれたことはかつて一度もない。だから、最初、おいらの聞き違いだと思ったのはしかたがないことだと思う。

お「ワキザシ?」
ロ「ワキザシ!」
お「ワキザシ・・・って・・・短い、これくらいの刀のワキザシ?」
ロ「カタナ!カタナ!」
お「・・・あってるのかよ!」

彼は「ワキザシ!」という単語を発するとき、必ずおいらの心臓やら脇腹あたりを「グワシュッ!」と効果音つきでえぐるように刺してくる。彼としては冗談なんだろうが、体がでかいし、酔っぱらっていて力の加減ができないのか、これがエラク痛い。

これはなんとかしなくては・・・と思いつつ、彼と日本の歴史について話をしていると、次は「ショウグン!」という単語を発してきた。ワキザシのあとにショウグンっていわれたら、もう「将軍」のことしかない。ここでひらめいた。

お「ロベルト・・・おいらは日本人だ。わかるか?」
ロ「日本人・・・ワキザシ・・・グワシュッ!」
お「だから、痛いって・・・ちょっと聞け!」
ロ「なんだ」
お「で、おいらは将軍なんだ。これもわかるか?」
ロ「おまえは将軍か!じゃ〜おれはなんだ?」
お「ロベルトはサムライだ。サムライ。それかブシだ、ブシ!」
ロ「おれ、サムライ!・・・ワキザシ!!」
お「将軍は偉いんだ。将軍はボスなんだ。ボス。わかるか?」
ロ「将軍の部下はなんていうんだ?」
お「シンカだ・・・臣下・・・。おまえはおいらの臣下だ。」
ロ「シンカはワキザシもってるのか?」
お「もってる。」
ロ「おれ、シンカ!・・・ワキザシ・・・グワシュッ!」
お「だから!おれは将軍。オマエのボスだ。シンカはボスを刺さないの!」
ロ「おれ、サムライ!」
お「わかったなら、ほら、シンカの礼を!土下座だ、土下座!」
ロ「わかった・・・こうか?」
お「それはヨーロッパでのやり方だ。日本の礼は・・・ほら、こう膝と膝をあわせてだな・・・」
ロ「こうか!」
お「そうだ、それが土下座だ。そして、もう刺すな・・・将軍は偉いんだから」
ロ「おう」

彼は自分が部下になっているということを理解しているのにもかかわらず、ちゃんと言うことを聞くことに少々びっくりしたが、とりあえずこれで刺されることはなくなったと安心していたのだが、おいらがチリ人との会話の方にうつると、寂しいのか、やはり「ワキザシ!」といって、背中あたりを刺してくる。そのたびに、「おいらは将軍だ!」といって、臣下の礼をとらせなくてはいけなかった。

そして、突然の下剋上。

ロ「おれ、ショウグン!おまえ・・・シンカ!」

ええええ〜〜〜!!!!下剋上早すぎ・・・。

調子にのった彼は、床を指さし・・・「おれ、ショウグン!」・・・と目で土下座するようにいってくる。自業自得ってやつなのか?

お「わかりやした。わかりやした。」

膝をついて、ヨーロッパ方式の臣下の礼でごまかす。

ロ「違う。日本のだ!」

お、覚えてたのね・・・。

店内で土下座する。なんたる屈辱。これは何とかしなくては・・・。またひらめく。

お「わかった。ロベルト・・・おまえがショウグンだ。おいらは臣下でいい」
ロ「おれ、ショウグン!!」
お「ショウグンはな、えらいから戦わないんだ。ボスは見てるだけ。戦うのは臣下だけなんだ。わかるか?」
ロ「ショウグン、エライ!おれ、ショウグン!」
お「OK。でな、ショウグンはな、ワキザシはもってないんだ!」
ロ「ショウグン・・・・ワキザシもってない!!???」
お「(なんて悲しそうな目をしやがるんだ・・・)」
お「そうだ。ショウグンはワキザシをもってないんだ(嘘)。」
ロ「カタナはもってるのか?」
お「もちろん。カタナはもってる。が、戦わないんだ。」
ロ「ワキザシは?」
お「ショウグンはワキザシをもつこともあるが、それは切腹するときだけだ(嘘)」
ロ「セップク?」
お「あ〜・・・ハラキリだ!ハラキリ!グローバルだからわかるだろ?」
ロ「ハラキリ!!!!」
お「そうだ。ハラキリのやり方知ってるか?」
ロ「映画でみたから知ってる。こうだろ?グワシュッ!グワシュッ!」
お「そうだ!まさにそれだ!腹をきってから、心臓だ。心臓!」
ロ「ハラキリ!グワシュッ!」
お「よし。それを練習しておきなさい。」

勝った・・・・。

話は続く。

ロ「ゲイシャは日本じゃいくらだ?」
お「コロナでか?ユーロでか?」
ロ「ユーロでいい」
お「5000ユーロくらいだ。(嘘)」
ロ「5000ユーロ!!娼婦がなんでそんなに高いんだ!!」
お「特別な娼婦だからだ。高級なんだ」
ロ「今も日本にはいるのか?」
お「いるけど、特別な場所だけだ。」
ロ「ショウグンはゲイシャをもってるのか?」
お「当然もってるさ。」
ロ「そうか。おれショウグン!」

もう途中から口からデマカセばかりいっていた。酒呑みながら話せない英語で会話するのには無理があったのだ。具体的に説明するには、おいらの英語力は全くもって足りなかったし、さらに面倒くさいときなんかは、完全にスペイン語で説明していた。スペイン語で話をされて、ロベルトはチンプンカンプンなはずなのだが、別になにもいってこない。ただただ黙ってうなずくか、おいらが話す日本語の単語を拾って、そこから話をつなげていた。

これでロベルトが、酔っぱらっておらず、ちゃんと話ができる状態だったら、いくらでもがんばろうと思うが、隙あらば「ワキザシ!」しかいわんので、おいらとしては、ルーベンたちの方に戻りたかった。しかし、最初の時点で、マジメに日本の歴史について応えってしまったため、ロベルトにエラク興味をもたれてしまったのだ。

ロ「オレ、ザ&$#!!」
お「???なんだって?ザ???」
ロ「オレ、ザ&$#!!」
お「それ、知らない。日本語?」
ロ「おれ、みた・・・映画!」
お「映画?日本の映画?」
ロ「そうだ。」
お「どんな映画?」
ロ「目がみえないんだ。そして、杖をもってて・・・」
お「あ〜〜!!ザトウイチね。タケシキタノのやつ」
ロ「そう!それだ!!!!!ザトウイチ!キタノタケシ!」
お「あれ、好きなんだ?」
ロ「すごい好きだ!!」
お「あれは「イアイ」っていうんだ。居合い!」
ロ「イアイ・・・」
お「そうだ。こう構えてな・・・敵が来るだろ?そしたら・・・こうだ!これで敵はもう死んでるんだ」
ロ「それだ!それ!なんていうんだ?もう一度」
お「イアイだ。イアイ。」
ロ「イアイ・・・グワシュッ!!!」
お「だから、痛いって!!!そこで一人で練習してなさい!」
ロ「イアイ・・・イアイ・・・グワッシュ!」
お「あ〜〜〜!!ほかのお客にやるな!」
お「すいませんすいません・・・」(ほかの客に)
お「ショウグン!黙って呑んでなさい!ショウグンの酒の飲み方はこうだ!」
お「こう、胸を張ってだな〜、肘を出して・・・そう!で、一気に呑みなさい」
ロ「おれ、ショウグン!ザトウイチ!・・・なんだっけ?」
お「イアイだ、イアイ」
ロ「違う、オマエの名前」
お「もう何度もいってるだろ〜10回目くらいじゃないか?マサキだ、マサキ!」
ロ「マサキ、シンカ」
お「そうそう。おれ、シンカ。ロベルト、ショウグン。わかったから静かに呑もうね」
ロ「ワキザシ・・・」


呑んでいた店は3時くらいまでやっている店だったのだが、ロベルトがおいらを「パンクの店」に連れて行くといって聞かない。その店はタクシーじゃないといけないという。場所はどの辺だと聞いても、「あの丘の方だ」としか説明してくれず、要領を得ない。誕生日前日のその日は日曜日だったたのもあって、両替をするのを忘れていて、金はほとんどなかった。それを理由に断ろうとしたのだが・・・

ロ「おれ、ショウグン!金は全部出す!」
お「えええ〜〜〜!」

ラッキーな申し出ではあったが、タクシーというのがいただけなかった。その店までいって、そこで呑むまではいい。だが、帰りはどうするのだ。チェコにきてからタクシーには乗っていないので相場はわからないが、タクシー代が残るほどすでに有り金はない。

ただ、興味深い話ではあった。パンクには全く興味はなかったが、いったいチェコ人がどんな店にいっているのか、またどんな雰囲気なのか・・・というのは知りたかった。まぁ、地図もあるし、最悪歩いて帰ってきてもいい。とりあえず、ついていってみることにした。

ルーベンとアメリカ人カップルにお礼と謝罪をし、12時ちょっとすぎ・・・ロベルトに連れられてタクシーに乗り込む。行き先を告げるロベルトの言葉を聞き逃さないようにしていたのだが、なんていっているのか全くわからなかった・・・。

10分も走らないうちにタクシーは泊まった。丘といっていただけあって、坂道をずっと登っていったところだった。すでに、歩いて帰れる距離じゃないような気もしたが、まぁ、なんとかなるだろう・・・とロベルトについていく。

お「ロベルト・・・どこよ・・・その店・・・」
ロ「・・・・」
お「な〜な〜ロベルト・・・」
ロ「まずここだ!入れ」
お「って、ここ普通のアパート(マンション?)やん!」
ロ「そうだ」
お「そうだって・・・・」
ロ「いいから入れ」
お「・・・って、ここロベルトんち??」
ロ「そうだ。」
お「え??何しにきたの・・・帰るのかよっ!」

なにやら部屋の奥でごそごそやっているロベルト・・・立ち上がると手には大量の札が・・・

ロ「5000コロナだ!」
お「5000コロナ!!!???200euros近いじゃんか!」
ロ「これだけあれば大丈夫だろ」
お「・・・多すぎだろ・・・」
ロ「パパ〜!」
お「!!!!」

突然、ドアを開けて電気をつけるロベルト。すると、そこには大型犬と一緒に寝ていたパジャマ姿のロベルトのパパンが・・・。おいらもびっくりしたが、ロベルトのパパンも寝ぼけ頭ながら、日本人のおいらを見てびっくりしていた。

お「おいおい、ロベルト・・・パパン寝てるだろ〜早くいこうよ」
ロ「・・・おまえの名前なんだっけ?」
お「だから〜マサキだって・・・」
ロ「パパン、マサキだ。日本人だ」
パ「こんばんわ・・・・」
お「こ、こんばんわ・・・」
お「早くいこうよ〜」
ロ「まて・・・ママ〜!!」
お「あっ〜〜!!!!もういい!いくぞ!」
ロ「わかったって。」
お「ママ〜でかけてくる」

ロベルトはおいらを両親に紹介しようと思ったみたいだが、時間帯が悪すぎるだろ。

お「で・・・そのパンクの店は?」
ロ「まぁ、待て・・・」
お「待てっていわれてもね〜」
ロ「腹減ってるか?」
お「減ってない」
ロ「そうか・・・」
お「腹減ってるなら、ロベルトはなんか食べれば?」
ロ「オレもいい」
お「で?」
ロ「まずここだ・・・」
お「ここ?ここって、カジノじゃないの?」
ロ「そうだ」
お「良く行くの?」
ロ「初めてだ」
お「え〜〜〜!!!」

だんだん訳がわからなくなってきた。スロットが沢山並ぶそのカジノで、ウォッカを3杯かっくらう。小さい店で客はうちら以外誰もいない。

お「で、うちら何してるの?」
ロ「そろそろ行くか・・・」
お「(何なんだ?)」

外にでると、3人組の男が通りかかる。

ロ「ヘイ!」
お「え?友達?」
ロ「%#$#$%#$&\$%」(チェコ語で不明)

なんか、嫌な空気が流れる。向こうはニヤニヤ笑っている。右手で3人のうちの一人ポンッと押す。相変わらずニヤニヤしている3人。そして、またチェコ語でなにやら意味不明の会話をしたと思ったら、「オレ、ショウグン!」と今度ははっきりと意味のわかる台詞を発した。そして、「いくぞ・・・」といって、おいらのところに戻ってきた。

お「友達?」
ロ「いや、知らない」
お「ええええええ!!!」

完全に理解不能。

ロ「よし、タクシーだ」
お「ええええええ!!まだタクシーに乗るの!?」
ロ「すぐそこだ」
お「だったら歩こうよ」
ロ「歩けない」
お「じゃ〜すぐそこじゃないやんか〜!」

15分ぐらいたって、ようやくタクシーが捕まる。次の目的地こそ聞き逃さないようにしようとしたが・・・無理だった。そもそも、プラハの地名自体一つもしらないので、どの単語が地名かわかるはずもなかった。

タクシーはさらに丘の奥へと向かっていった。かなりクネクネした道で、人通りは全くと言っていいほどなかった。そして、降り立った場所は、見事に人気のない場所であった。こんな場所に店なんてあるのか・・・。

タクシーを降りた場所から5分も歩くと、一軒だけだが電気のついた店が見えてきた。「よ、よかった・・・あそこにいくのか・・・」。暗闇に目が慣れてくると、いまうちらがいる場所が、どうも学校らしいということまではわかってきた。大学だか高校だかわからないが、校舎っぽい建物が並んでいた。

その電気のついた店に入る。中はとても明るかった。客は全員大学生っぽい若者で、楽しげに談笑している。カウンターに座りビールを注文。払ってもらってばかりだったので、ここはおいらが払うことにする。

ビールが到着する前に、すぐ側でギターを弾いていたおっちゃんのところにつれていかれる。店の人間らしかった。チェコ語で何か注文しているが、おいらにはさっぱりわからない。どうも、おいらの知っている曲を弾かせようとしているらしかった。

ロ「この曲は知ってるか?」
お「う〜ん、知らない・・・」
ロ「この曲は?」
お「知らない・・・」

困り果てる弾き語りのおっちゃん。「知ってる」というまで、おわらなさそうなので、次の曲こそ「知ってる」と言おうと思っていたら、本当に知っている曲が流れた。「禁じられた遊び」。知らない人の方が少ないだろう(笑)

カウンターに戻り、ビールを一口呑み考える。

「うっかりしていたが、うちらの目的地は「パンクの店」であったはず。なのに、ここは明らかにパンクの店ではない。ってことは・・・・まだ先があるってことなのか・・・・」

ロ「いくぞ!」
お「ええええ!!ちょっとまってよ!ビール一口しか呑んでないじゃんか〜!!」
ロ「こっちだ・・・」
お「あほ〜!!なけなしの金で払ったのに〜〜!!」
ロ「この店は最悪だ」
お「なにがだ〜!!」

結局、注文したビールはほとんど呑めないまま、店をでることに。店から3分ほど歩き、格子扉の前に連れて行かれる。

ロ「ファック!ファックファックファック!!!!」

どうも、店は閉まっていたらしい。

お「今日は日曜日だからね〜」
ロ「日曜日か・・・・」
お「で、どうするのよ?」
ロ「こっちだ・・・」
お「そっちいくと何があるのよ?」
ロ「わからない」
お「わからないって・・・・」

どこに向かっているのかわからないまま、とりあえず歩くと、開けた広場にでた。広場の端っこまで移動すると、かなり向こうに綺麗な夜景の町並みが見えた。その夜景に感動しながらも、歩いて帰れる距離じゃないことを確信した。

お「で?夜景は綺麗だけど、何もないじゃん」

振り返ると、バス停のベンチで横になっているロベルトの姿が。

お「お〜い、お〜い!寝るなよ〜!ここはどこだよ!」
ロ「・・・」

起きる気配なし。

あたりを見回すと、すぐ目の前に大きな建物が見えた。形からして、なんかのスタジアムらしい。スパルタ(プラハのサッカーチーム)のサッカー場か?

街灯の下で地図を広げる。

「いったいここはどこなんだ・・・」

しかし、スタジアムらしきものは地図のどこにもなかった。

「ま、まさか地図外まできてしまったとは・・・どう帰ればいいんだ?」

車通りは見事になかった。ましてやタクシーなぞ望むべくもない。サッカースタジアムなんて、試合の日以外は閑散としているのは当然だ。しかも、日曜日の夜中の2時過ぎだ。ロベルトをたたき起こして、場所を聞くか・・・いや、待て・・・バス停があるということは地図が貼ってある可能性がある・・・まずはそれで確認しよう。

ロベルトの寝ているバス停に近づくと、案の定地図が貼ってあった。しかも、おいらの地図よりも郊外まででている地図だ。

「スタジアム・・・スタジアム・・・こ、これか?そうだ!スタジアムの前の広場がここだ・・・で、ここは学校だ!」

とりあえず、自分のいる場所はわかった。わかって愕然とした。どう考えても、おいらの宿まで歩いて2時間以上はかかる。タクシーはない。金もない。歩くしかない。

お「ロベルト!おいらは帰るからな〜!」
ロ「ポチケ〜イ!」
お「ポチケイ?」
お「帰るからな〜。そこで寝ていくんだな〜」
ロ「ポチケ〜イ!」

ポチケイ・・・そのシチュエーションから考えるとどうも「待ってくれ」という意味だと思われる。

お「ネ!ポチケイ!」(ネはNoの意。つまり「待たない」といいたい)

チェコ語でいったのがよかったのか、むっくりと起き上がるロベルト

ロ「タクシー〜!」
お「あほ!!タクシーなんぞおるか!車だって走ってないだろうが!」
ロ「あるけな〜い」
お「じゃ〜寝てろ〜!」
ロ「ポチケ〜イ!」
お「ネ!ポチケイ!」

ロベルトはうしろから千鳥足でフラフラとついてくるのだが、ふと振り向くと、芝生に倒れていたりする。

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だから、遅々として進まない。これじゃ〜3時間たっても4時間たっても家に到着しない。呑んでいて遅くなるのはいいが、この状態はとても不毛だ。

お「ロベルト〜!セントロ(中心街)いこうよ〜!」
ロ「セントロ〜!」

これまでの会話を見ていると、いかにもおいらが英語で話しているようだが、しつこいようだが、おいらは8割スペイン語で話している。ちゃんと伝えたいときだけ英単語を使っていた。ここでもCentroはスペイン語でいったのだが、なぜか通じた。

お「そう。セントロ。セントロにいって呑もう!」
ロ「タクシー!」
お「だから、タクシーは走ってないって!!もう、おいらは行くからね〜!じゃね〜!」

もう無視してさっさと帰ることに決めた。結構暖かい夜だったし、ロベルトは巨体だから風邪ひいて肺炎になることもないだろう。それよりもおいらはさっさと帰ってPivo(ビール)呑んで寝たかった。

ロベルトを200mほど引き離したところで、ふとひらめくことがあって、再びロベルトの場所に戻る。

お「ロベルト・・・あんさん、タクシーの電話番号もってないの?」
ロ「あっ・・・ちょっとまて・・・」
お「(お、もしや持ってるのか!?)」
ロ「あった!かける」

よしっ!これでとりあえずCentroまで戻れる!Centroまで戻ってしまえば、いつでも歩いて帰れる。それに、さっき呑み損ねたPivoが呑める!!

「10分後にここにくる」とロベルトはいったが、タクシーは5分と経たずにやってきた。

お「ロベルト・・・とりあえず、セントロにいこうよ。頼むよ。」
ロ「わかった」

調子よく発進したタクシーが暗い道をどんどん進むのに反比例して、おいらの心はどんどん明るくなっていった。助かった・・・。

ロ「ここだ・・・降りろ」
お「え?ここ?」

降り立った場所は、なんか見覚えのある場所だったが、明らかにセントロではなかった。あたりを見回すと、先ほど入ったカジノの店があった。

お「ロベルト〜〜!ここ、あんさんの家やん!」
ロ「こっちだ・・・」
お「どこいくんだよ〜」

まぁ、いい。完全にとはいえないが、とりあえず、丘は降りてきた。ここなら地図にもでているし、1時間分くらいの短縮にはなったはずだ。

黙ってロベルトについていくと、またもや鉄格子の扉がある店につれていかれた。ブザーを押すと、鍵があいた。中は普通のBarだった。ビリヤードやダーツが置かれている。カウンターには女性が二人。客はダーツをしている二人の若者以外は、完全に酔っぱらいのオヤジたちであった。

とりあえず、カウンターにつきワインを注文。チェコのワインだ。今度の店はロベルトも気に入ったのか、すでに何度かきたことのある店なのか、最後までいることができた。彼の好きな曲がいっぱい入っているジュークボックスがあったからかもしれない。

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おいらはワインを楽しみつつ、なんとも魅力的な二人の女性店員の仕事を観察していた。ブロンドの子の方はスロヴァキア人で英語を話す。赤髪のちょっとパンクな感じの子はチェコ人で、英語は話せなかった。

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ロベルトはジュークボックスに夢中になっていたため、つかの間の静けさを楽しむ。客は酔っぱらいばかりだったのと、日本人がきたのは初めてとのことで、しばらくその女性二人と会話することができた。おいらは、もってきた会話本を手に、ここぞとばかりにチェコ語の練習をさせてもらう。「おいらは日本人です」、「おいらの名前は・・・」、「おいらの出身は・・・」、「おいらは旅人です」、「年は・・・」、「○○と××を旅してきました」がちゃんと通じるか確認。そのあと、相手の名前や出身地などを聞く練習をする。

たまに、ロベルトが戻ってきてウォッカを注文。彼女たちの分もだ。結局この店でウオッカを6杯も呑むはめになった。おいらはワインがいいっていってるのに・・・。それにしても、さっきまでは「もう歩けない〜!」と今にも寝そうだったのに、いまはジュークボックスに曲をいれては、「この曲・・・かっこいいだろ!!!」と、一曲かかるたびにおいらに聞いてくるくらい元気になっていた。チェコ人にとって、ウオッカというのはドーピングみたいなもんなんだろうか?

閉店となる朝の6時くらいまでその店で過ごしたあと、来た道を引き返して、カジノのすぐよこにある、デリみたいな店にはいることになった。さすがに腹も減ってきたので、快く賛同する。

すでに完全に無一文なので、料理はロベルトに任せたら、こんな感じで盛りつけられた。早朝のピクルスはなかなか刺激的だった。スペインでもよくかじっていたが、小ぶりなタイプで、ここまで大きくなかった。

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鶏肉はケチャップがたっぷりで、早朝に食べる食事としては重かった。ポテトも長い間、油の海を潜っていたのか・・・こちらも重かった。そんなことはお構いなしにペロリとたいらげるロベルト。おいらはピクルスだけ全部食べて、残った少しの肉とポテトはロベルトにあげた。

今日は酒量としてはだいぶ呑んでいたはずだった。ウォッカだけでも最初の店から数えて15杯近く呑んでいたし、最後の店でワインをグラスで5杯は頼んだ。Pivoも500mlを6杯(うち1杯は一口だけ)呑んでいる。だのに・・・まったく酔っぱらっていなかった。呑んでは歩き、呑んでは歩き・・・を繰り返していたからだろうか?それとも、言葉の通じない土地だから緊張していたのだろうか?理由はわからないが、かなり頭はしっかりしていた。ただ、さすがに疲れてきてはいた。

食事を終えたころには、太陽はすでに昇っていて、通りには出勤する人たちがチラホラ出てき始めていた。さすがにもう帰るだろう・・・と思っていたが、なぜかなかなか帰ろうとはしないロベルト。

彼と一緒にいたのはその晩だけだったが、おそらくなのだが・・・ロベルトは友達が少ない・・・または、いないんじゃないか・・・って気がしてきた。「彼女は3人いる」といっていたが、3人もいて、なぜ日曜の夜においらと呑んでいるのか・・・。もし友達がいたとしても、酔っぱらった時のあの感じからすると、一緒に呑んでくれる仲間ではなさそう。あるいは、パンクの店には沢山いるのかもしれないが・・・。

勝手に不憫に思い、もう少しつきあうことにしたのだが・・・その甘さが間違いであった。

すぐそばに路面電車が走る人通りの多い通りで、しつこくチャンバラをせがまれる。もちろん竹刀なんぞないから、構える格好だけして、斬り合うのだ。おいらも当然しらないが、彼はおいらよりもさらに刀の怖さを知らないから、構えたとたんすぐに斬りつけてくる。さらには刀には「鍔」があるということもお構いなし。かなり楽しそうにチャンバラしているのだが、斬り合うたびにおいらの肋骨はくだけていった。「あ、今は自分が切られた・・・」ってことはわかるみたいで「今のはオレが死んだな・・・」と素直に認めるのだが、斬り合いは何度も何度も続いた。

周りの通勤客は「なんだこいつら・・・」と訝しげな目でうちらを見つめるが、途中からどうでもよくなってきていた。間違った使い方だが「旅の恥はかき捨て」っていうし・・・。

家まで送っていくよ・・・というロベルトの言葉を信じて、路面電車に無賃乗車してはなぜか途中で降ろされてを繰り返し、気がつくと最初の場所に戻ってきていたり・・・となかなか家に戻ることができなかった。気づくと時計は11時近くになっていた。

ロ「飯を食べよう!」
お「さっき食べたやん。腹減ってないよ」
ロ「どっかいこう」
お「寝ようよ・・・疲れたよ・・・」

おそらくこのままじゃ〜ダラダラとつきあい続けることになりそうだった。明日の夜は、昨夜約束した二人組と呑むことになっていたし、その前にまだ市内散策すべき場所も残っていた。いまから4時間寝るとして・・・もう時間がない。

お「じゃ〜おいらは帰るね〜もう寝るよ!」

そういうだけいって、ロベルトの返事は待たずに、やってきた路面電車に乗り込む。

ロ「ポチケ〜イ!」
お「ネ!!ポチケイ!じゃ〜ね〜」

それがロベルトとの最後の別れだった。

適当な路面電車に乗ってしまったので、まったく反対方向に向かってしまったおいら。すぐさま降りて、また違う路面電車に乗ったが、先ほどロベルトと別れた場所にまた来てしまう。ロベルトの姿はもうなかった。

疲れていて地図で確認するのも億劫だったので、その次にやってきた路面電車にのったが、それも違う方向へいってしまう。それを何度か繰り返しているうちに、無賃乗車でちょっとビクビクしていたのと、あきらかに「こりゃ時間の無駄だ・・・」と気づき、きちんと調べ、地下鉄の駅まで歩き、無事宿に到着。

冷蔵庫からキンキンに冷えたPivo出してきて、それを呑みつつ、その日を振り返る。

ロベルトとはいったい何だったんだろう?彼は何がしたかったんだろう?おいらとは表面的な部分では会話はできているが、細かいところはまったくといっていいほど意思の疎通ができていなかったはず。あれで楽しかったのだろうか?前半はともかく、後半はおいらも楽しかった。それに、少なくとも彼が日本人を捕まえてくれたおかげで、明日の誕生日は一人ではなくなったわけだから、感謝しないといけない。だけど、その代償が肋骨か・・・脇差しか・・・将軍か・・・次にあったときにおいらのこと覚えてるのだろうか?そういえば、最後までおいらの名前覚えてもらえなかったな・・・

まぁ、いいや・・・もう寝よ。



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普通の今日の日記

掃除をして一日過ごす。そろそろ今の生活にも飽きてきたので、本格的に動くことにしようと心に誓う。

映画を見る。ってことで、感想。


【Reservoir Dogs】(レザボア・ドッグス)

【点数】4.5点(5点満点)

【制作年】1991年 【制作国】アメリカ
【監督】クエンティン・タランティーノ 【公式サイト】なし
【キャスト】ハーヴェイ・カイテル、ティム・ロス、マイケル・マドセン、クリストファー・ペン、スティーヴ・ブシェーミ


【感想】
最初に書いておくと、おいらはゲイリー・オールドマンと同じくらい、スティーブ・ブシェミが好きだ。大好きだ。次生まれ変わるなら、あんな感じで生まれてもいいと思うくらい。かっこよすぎる・・・。あの存在感はなんなのだ・・・。

さて、レザボア・ドッグス。ご存じ、タランティーノの監督デビュー作。今回で見るのは3度目。高校生2年生の時、大学生の時、そして今回。二度目からだいぶ時間は経っているが、その面白さは全く色あせていなかった。すばらしすぎる。

あらすじは、とある犯罪グループが宝石強盗を計画する。そのメンバーはジョーと呼ばれるボスに当たる人物が集めた強盗のプロフェッショナルたち。彼らはお互いのことは知らないが、ジョーを信頼して、その宝石強盗に参加することになった。彼らにはそれぞれあだ名がつけられる。ホワイト(ハーヴェイ・カイテル)、ブロンド(マイケル・マドンセン)、ブルー(エディー・バンカー)、ブラウン(クエンティン・タランティーノ)、オレンジ(ティム・ロス)・・・そして、ピンク(スティーブ・ブシェミ)

計画は綿密に練られて、成功間違いなし・・・であったはずなのだが、失敗する。情報が漏れていたのだ。メンバーの中に裏切り者がいる・・・そいつは誰なんだ!

てな感じ。

スティーブ・ブシェミが「ピンク」ってところで、もうおいらは大喜び。それに関してのやりとりも劇中あるが・・・いや〜かっこいいわ。

ブシェミのほかにも、この映画のキャストはとても豪華だ。ブルー役のエディーバンカーは知らないのだが、残りはほかにも沢山出演作のある有名所だ。

タランティーノの映画は劇中のどうでもいい会話がとても凝っているので好きだ。サントラなんかでも、わざわざその会話を収録しているくらいだから、なんかしらのこだわりがあるんだろう。パルプ・フィクションもそうだし・・・。今回の映画だったら、冒頭のマドンナの「Like a Virgin」の話だけで10分は続く。

最初が面白くても、最後で失敗してがっかりさせられる映画はよくあるが、この映画は最後がとてもすばらしい。ただ、こういうのって男が興奮する世界なんだろうな〜と思う。仁侠とか仁義の世界だし。深作欣二を尊敬してるだけある。女性でもこの映画好きな人は沢山いそうだけど、「面白くない」という人も多そうだ。

あまり書くと面白さが半減してしまうので詳しくは書かないが、ストーリー、テンポ、ラスト、キャスト・・・すべてにおいて一押しの映画。見てない人は是非とも見て欲しい。

ちなみに、個人的には「パルプ・フィクション」よりもこの映画の方が好き。「フォールームス」はあまり人気がないみたいだけど、おいらは好きなんだけどな〜。サントラもすごいいいし。この映画みてから、フォールームスのティム・ロスをみたら、「え?」って思うかも。

等価交換の原則
2007年05月28日 (月)
07052801.jpg 240×360 33K
帰国してから1ヶ月も経つというのに、Vinoを呑んでいないことが判明したので、あわてて呑むことにした。

Vinoは先日セイレーンさんからいただいたやつ。ブルゴーニュのワインと書いてあるのだが、フランスワインには全く知識がないため、有名なのか無名なのかは不明。

一応書いておこう。

BOURGOGNE 2004
HAUTES COTES DE NUITS
Les Dames de Vergy
DOMAINE DOMINIQUE GUYON


なんて読むんだろう・・・ブルゴーニュ 2004・・・アウテス?いや、それはスペイン語読みだ・・・オーテ?コーテ デゥ ニュイ。「ニュイ」だけは自信あり。Vergyはベルギーのことなのか?ベルギーの貴婦人?Damesってダマのことだよな・・・。

まぁ、いい。

いただきものだからいうわけじゃないが、味わいぶかい。端的にいえば旨い。普段フランスワインにブーブーいってるが、チリワインだろうが、カリフォルニアワインだろうが、フランスワインだろうが、うまいものはうまいといえるくらいの度量はある。

確実に10eurosは超えていると思われる味だ。コルクの匂いがよかったし。味はどちらかというとあっさりしたVino。フランスワインの味だ。スペインVinoだと、「田舎くさい」というか「樽の味」がして、「今、おいら呑んでるのしっ!」と叫びたくなる濃さ。

やっぱVinoはうまいわ。金さえあれば、渋谷のスペインBarにいくのだが・・・最低1本2800円(たしか)はやはりぼりすぎだ。


生活が生活だけに書くことがない。映画でも見てれば別なのだが・・・。ということで、今回もその後思い出した「近況」を残しておく。

【欲望の赴くまま】
今、一番何がしたいか・・・と聞かれたら、「バスケ」と同じくらいかそれ以上に「奈良の興福寺に仏像を見に行」きたい。

先週末、ママンと会話しているときに「興福寺に行きたい!興福寺!仏像!阿修羅!天燈鬼!金剛力士!迦楼羅!畢婆迦羅!沙羯羅〜!十二神像〜〜〜!!」と叫んでいたら「あんた、興福寺行くスケジュールたてるなら、仕事見つけるスケジュールたてなさい・・・」と一蹴された。

しかし、行きたい。帰りに京都によって、東寺の帝釈天みてきちゃってもいいかも・・・。貧乏なので、車で寝てもいいから、見に行きたい。

先週末は留守番役を仰せつかったので結局強行することができなかったが、今週あたり車でぶい〜んと行ってしまうのも悪くない。あ、ダメだ・・・2日、おぐりの誕生日とかで焼き肉いくんだ・・・。じゃ〜平日・・・明後日くらいとか・・・。思い切って行ってしまうってもんか!

バスケはボールが無事みつかったため、準備万端だ。平日に中学生に隠れてこっそりやるわけにはいかないので、どうしても週末に限られてしまうが・・・。近くにバスケのゴールがある公園でもあればいいが、うちの近所にはない。わざわざ駒沢公園までいくのも面倒だし。ドイツにはバスケットゴールがある公園がいっぱいあったんだけどな〜うらやましい。


【キャラウェイシード】
ハンガリー料理の件でメールをいただいた。もし作ったのが「グヤーシュ」だったら「キャラウェイシード」が足りないんですよ〜〜!って。感謝感謝。

でも、おいらがイメージしていたのは「グヤーシュ」じゃなかったりする。あの写真をみたら汁っけが多いから「グヤーシュ」と思ってしまうのもいたしかたないが、違うのだ・・・違うのだ・・・でも、名前が・・・。旅中、料理の名前は必ずメモるようにしているのだが、メモ帳のどこに書いたかわからくなってしまったのだ。残り1週間弱のハンガリーでついにページがなくなってしまったため、小さい隙間に書いたりしていたのだが、それがどれだか・・・ショック。

まぁ、いい。

ハンガリー料理でおいらが唯一覚えているのが、この「グヤーシュ」という料理。料理といってもスープなのだが・・・。で、なぜ覚えているかというと、ハンガリーの超伝統料理だからということもあるが、ハンガリーにいったことがあるスペイン人・・・SantiとGuiomarの2人(二人は知り合いではない)が、かなり興奮した状態で、また恍惚とした表情で「グヤーシュ・・・これはマジうまい!たまらん!最高!あ〜〜〜また食べたい!」と褒め称えていたからだ。

で、実際Budapest(ブダペスト)に到着し、Guiomar(Budapestに1年留学していた。ピアニスト。)おすすめのレストランでこの「グヤーシュ」を注文。でてきたのは、なんの変哲もない野菜スープ。料金もスープだけあって安い。620フォリント。日本円で計算してなかったのでわからないが、ユーロだと2eurosちょっとくらい。円だと350円くらいか?

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で、そのスープを飲んでみて、ものすご〜〜〜〜〜〜く納得。こりゃ、SantiもGuiomarも興奮するわ。大好きだわ。

もし、日本人のおいらたちが、旅先で日本の「肉じゃが」ににた料理を食べたらどう思うか・・・答えはそこにあった。

このグヤーシュ(スペルはGulyás)・・・スペインにもほとんど同じ味のスープがあるといっていい。名前は?と聞かれると「Sopa」(スープ)としか応えられないのだが、どう味わってみてもスペインと同じ味なのだ。もっと細かくいうと、スープというかダシとしても使うので、場合によっては、スペイン料理的な味に近い。

日本ではあまりなじみのない香辛料かもしれないが、スペインもパプリカを結構大量につかう。ハンガリーと違って、スペイン人は辛いものが苦手なので、パプリカでも「Picante」(辛い)じゃなくって、「Durce」(甘い)と書かれているものを使うと、多少差はあるが、パプリカはパプリカだ。

どちらかが真似したとか、パクったとかいってるわけではない。「似ている」といいたいのだ。

似ているといえば、Budapest(ブダペスト)の町の雰囲気は、10年前のスペインのそれに似ている。むちゃくちゃ似ている。だから、本気で「住んでみたい!」と思ったくらいだ。そのことを、留学中のショキートとアキキート(両方ともピアニスト)にいったら「え〜〜〜!!」と驚かれたが、本当に似ているのだ。

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(普通の町並み。あまり良くとれていない・・・)

どう似てるって・・・薄汚れてるところがそっくりなのだ。同じことを、ショキートとアキキートから紹介されたスペイン人(男と女)にいったら、最初は「え〜〜〜!」といっていたが、「10年前のスペイン」と言い直したら、「あ〜〜似てるかも・・・」って納得してくれた。

Budapestは、おいらが留学するきっかけとなったスペインの、あのなんとも薄汚い雰囲気がまだまだ残っているのだ。心がときめかないわけがない。散歩中も、とにかくニヤニヤしっぱなしだった。

いかん、なんの話していたのか忘れた・・・。

あ、料理だ。

おいらが作りたかった料理はグヤーシュではなく、違うものなのだが、たぶんその「キャラウェイシード」は入っていることだろう。あのグヤーシュは料理全般にいえる味といってもいいくらい、ダシ的な味がしたし。

が、おいらは、そのキャラウェイシードというものを聞いたことがない。日本語でいうと何なんだろう?ほほう・・・いま調べたら「和名:姫茴香」(ヒメウイキョウ)だと。なるほどなるほど。茴香なのね・・・。

今度はそれをいれて試してみよう。


【等価交換の原則】
某錬金術アニメ曰く、何かを得るためには、中を失わないといけないらしい。でもって、それは「等価交換の原則」というらしい。

まぁ、錬金術に限らず、真理だわな・・・。

今回の旅は、たった2ヶ月とはいえ、これまでにないくらい「何かを得た」気がする。一人旅だったからだろう。もう一人旅は二度とごめんだが(しかたなく一人旅になることもあるだろうが)、今回のような人に説明できないような「悟り」的ななにかを得られるなら、終わった今となっては悪くない。いや、とてもいい。

日常生活は全く変わってないが、精神が・・・心持ちがいままでと全く違う。自分自身でもびっくりするくらい。見た目で「かわったね〜」といわれるような類のものではなく、自分自信が「あれ?なんか違う」と思う部分での話なので、日記にも残すことができないのがつらい。

ようは、一人であれこれ考えたってことだ。反省しまくったってことだ。

よく、学生時代とかの長期休みで「今日何曜日?」とか「今日って何日?」なんて質問をして「おまえな〜」みたいな話はよくあるが、おいらはここ最近、日記をかいてなかったのもあって、「月」、「年」まで思い出せない時があった。「平成○年」なんていう数え方は、とうの昔に「他人任せ」になっている。

この点は、おもいきり退化している。おそろしいくらい。

で、チェコのプラハでのエピソード。

おいらの長所の一つに「記憶力がいい」というのがある。結構細かいところまで覚えていたり、ほかの人なら忘れてしまっているようなその当時のシチュエーションを覚えていたりすることが多いのだが、これってようは他人が重要でなくっても、自分にとっては重要視しているから覚えてるってだけの話だ。細かいところまで覚えておきたいので、そのとき、そのときで一生懸命覚えてようとしているのだ。無意識化で。

だから、自分が「興味がない」、「つまらない」ってことは覚えてない。その点でいってしまえば、能力的な部分もあるとは思うが、「全然覚えてない」って人は、そのときのことに興味がなかったといえる。おいらはそう思う。

「10年前のことなんて覚えてないよ〜」とかいう逃げ台詞も、あまり年数は関係ないと思う。ただ単に、興味がなかったのだ。もし「10年」ということで逃げるならば、その人は子供時代のことを全く覚えてないということになってしまう。極論ではあるが。

「記憶力が悪い」からという理由で名前を忘れた・・・という人もいるが、これも興味がある人ならまず忘れないと思う。長いこと初恋の人の名前は忘れないないのも、その当時の興味(インパクト)がとても強いから忘れないのだろう。

まぁ、心理学者じゃないので、あまりはっきりしたことはいえないのだが・・・。

それをふまえて、プラハでの話。

書きたいことは少しなのだが、プラハでの思い出深い一夜についても書き残しておきたいので、全く関係ないが書いておく。

誕生日前日。プラハ。もう確実に明日は一人という状況であったが、その日は宿で真向かいの部屋に住んでいるチリ人のおじさんと仲良くなって、近くの呑み屋へ軽く呑みに行くことになった。当然会話はスペイン語。

このおじさん・・・なぜかおいらにスペイン語の文法を一から教えてくれようとするので最初は困ったが、普通に話せるようになってからは、逆においらにチェコ語を教えてくれといいだして、さらに困った。おいらがいえるのは「ビール一杯ください」だけだったから。

しばらくして、アメリカ人のカップル(男はチェコに留学中。女性は遊びに来た)と知り合い、4人でわんやわんやと賑やかに過ごす。アメリカ人のスペイン語はアメリカスペイン語だったので、南米のスペイン語混じりでちょっと大変だったのだが、久しぶりの他人との会話だったので、ビールもすすんだ。

・・・どうしよう・・・長くなりそうだから、端折る。

その呑み屋でチェコ人のロベルトと知り合う。スキンヘッドの大男で、自称スパルタ(チェコのサッカーチームらしい)のフーリガン。見た目は結構怖い。っていうか、むちゃくちゃ酔っぱらってて、顔を10CMくらいまで近づけて話すもんだから、ものすごいつばが飛んできた。脇差しが大好きで、「将軍」という単語も知っていた。歴史はおいらの得意ジャンルなので、スペイン語と英語混じりで、酔いに任せて日本の歴史を講釈。

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左:チリ人のルーベン 右:チェコ人のロベルト


えらく気に入られて、その日は朝の9時まで強制連行されたのだが、その店をでる前のこと。

ロ「あそこにいる女・・・あれ日本人だろ?」

まったく気づいていなかったのだが、確かにアジア人が2人奥の席に座っていた。どうみても日本人であった。ただ、シチュエーション的に、ココで声かけたら明らかにおいらは悪者になる。なぜなら、ロベルト・・・もうヘロヘロだから。あのキスされるんじゃないか?って距離と唾の量で、話しかけたところで、逃げられるのがオチである。英語もチェコ語も話せないので、説明するのも面倒くさい。ここは逃げた方がいい・・・ということで、話をそらす。

お「いや、違うんじゃないかな〜。中国人だよ〜!」
ロ「いや!日本人だ!話しかけてこいよ〜!」
お「え〜日本人じゃないって・・・」
ロ「おれ、ショウグン!!」
お「将軍だから、なんだよ!おれはいやだ!興味ない!」
ロ「ワキザシ!」
お「ワキザシ言ってもダメ!友達になりたいなら、おまえ自分でいけ!」
ロ「お、おれは・・・」
お(でかい体して・・・なにびびってるんだか・・・)

おいらがガンとして首を縦に振らなかったので、ロベルトもあきらめ、日本の歴史の話で盛り上がる。盛り上がるといっても、ほとんど通じてないといってもいい。なぜなら、彼の英語は微妙だし、おいらの英語も微妙。で、おいらもどうでもよくなってるので、9割スペイン語で話しているし。それでも、十分楽しかった。

チリ人とアメリカ人カップルも混ぜて話をするが、彼らはロベルトの勢いというか良い具合に引いていたため、ほとんどおいらが相手することになった。

しばらく談笑していると、ロベルトに耳元で囁かれる。

ロ「ワキザシ!」
お「え?なによ・・・将軍・・・」

振り向くと、先ほど奥に座っていた女の子2人が後ろにいた。どうも、会計をすませ帰るところだったらしい。面食らうおいら。

お「に、日本人の方ですよね?」
女「そうですよ〜」

ちょっと心ときめく。というのも、おいらはなぜ今日部屋で呑まず、外にでたかというと、明日に控えている誕生日を一人で過ごしたくないからだ。当然、チリ人の彼にも聞いたのだが、明日の早朝帰ってしまうということだった。

散策中、日本語が話せる・・・つまり日本人を見ては「声かけようか・・・」と思っていたのだが、なぜか男は「話しかけないで」オーラを出している・・・というか、なんか自分と違う方向へ方向転換するので、どうにもこうにも話しかけられなかった。そもそも、「明日誕生日だから・・・」っていうのも、「うちに切手のコレクションみにいかないか?」(どこの国とは言わないが、そういうナンパ方法もある)に近く、動くに動けなかった。

おいらの頭の中にあるのは、「なぜ楽しい旅先で、一人寂しい誕生日をすごさにゃ〜いけないのかっ!」ってことであった。予定では、オーストリアでWilli(もみあげがすごく、声が低い渋い若者)と過ごす予定だったが、予定のない旅であったため、プラハとなってしまったのだ。

そんな状況であったのだ。

将軍はウォッカがお好きなようで、気分がよくなると「ウハッ〜!」と大声をだして、ウォッカを頼む。2時間くらいの間に6杯は呑まされた。もちろん、ウォッカなので一気だ。おいらはまだいけたが、将軍は、呑むたびにヘロヘロになっていく。彼はウォッカと一緒に必ずコーラを頼むのだが、ちょっとだけ口をつけて、後は無視・・・ともったいないことをしており、目の前には中途半端に残ったコーラの瓶の残骸がいっぱいならんでいた。

ロ「日本人だろ?」
お「そうだったね〜。すまんね〜」
ロ「ワキザシ!」(意味もなくとりあえず言う)
お「ちょっとまってなさい」

日本人女性二人にむき直す。あちらはこっちに気づいていたらしい。日本人だとはおもっていたようだが、メンツ的に「日本人じゃない?」とも思っていたようだ。

お「将軍・・・あっ、彼ね・・・酔っぱらってるから帰った方がいいかと。唾すごいよ。唾。顔びしゃびしゃだよ。」
女「(笑)」

突然のことでおいらもしどろもどろではあったが、このチャンスを逃してはいけない。

お「え〜っと・・・明日暇?」

心の中で、そんなベタな・・・って思ったが、後ろで将軍が暴れてるので、さっさと交渉を終わらせたかった。

女「ツアーなんで、明日の8時以降だったら暇です。」
お「OK!どこの宿?」
女「プラハ城の裏です」
お「待ち合わせどこだったらわかる?」
女「ついたばかりだから・・・」
お「・・・おいらもだ・・・じゃ〜ここに9時ってのはどう?」
女「OKです!」

交渉成立

ロ「ワキザシ!」
お「あ〜彼女たち、帰るって・・・」
ロ「おまえは?」
お「おいら?おいらは残るよ。だって、パンクcafeいくんでしょ?」

彼にはえらい気に入られたため、彼お気に入りのパンクcafe(全部おごりとのこと)で連行されることが決まっていた。

その日は、彼のおごりで、あっちこっち連れて行ってもらい、帰ってきたのは朝12時過ぎ。全く知らない場所、しかも、結構遠い場所に連れて行かれたので、帰りは無賃乗車で、反対方向にいったりしながらも、宿に到着した。

彼には情報をつたえすぎたため、早朝・・・チェコ人の通勤時間に、彼と一緒に文字通り徒手空拳のチャンバラをやる羽目になる。当然、通勤途中のチェコ人には「なんだこいつら!危ないやつら・・・」って目でみられた。竹刀を持っていない剣道を大の男が本気で街角でやってるのだから、そりゃ怪しいわ。

また、調子に乗ったかれは、「オレ、ショウグン!オマエ、シンカ!」と処かまわず、臣下の礼をとらされる羽目になった。なぜか、アーサー王と円卓の騎士みたいに、膝をついた臣下の礼。「将軍」とおだてすぎた。

彼のおかげで、一ヶ月以上たった今でも肋骨のあたりが痛い。旅中、くしゃみや咳しただけでも、体に激痛が走るようになってしまった。たぶん、肋骨・・・なんかしらの形でイッたと思われる。刀はもっていなくても、切られた時の拳が肋骨に何度もあたるのよ・・・。彼・・・刀がダメとなると、得意のワキザシで、心臓あたり「ずどっ!」ってやってくるし・・・。


しかし、彼のおかげで、プラハの地元の人がいくようなBarに沢山つれていってもらった。おいしくはなかったが、安い総菜を扱う店とかで夜食もごちそうになったので、これくらいの痛みは・・・って思ったんだけど・・・割に合わない痛さだ。


・・・疲れたので残りは、今日書きたかった件については明日書く

そして、今日も日は昇る
2007年05月27日 (日)
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パパンとママンが早朝からでかけるというのでお留守番。ムクとおまけの世話をしないといかんから。

マ「明日・・・散歩お願いね」
お「あいよ」
マ「7時半とかに起きれる?」
お「起きれるわけないやん」
パ「日曜はいつも9時とかだよ」
マ「あ、そうだっけ・・・」
お「どちらにせよ「起きる」のは無理。寝ないからいいよ」
マ「寝ない?このまま起きてるってこと?」
お「そう。起きるより徹夜の方が楽だし。やりたいことあるから、問題なし」
マ「ま、なんでもいいわ。お願いね」
お「うい〜」

ムクの世話で思い出したが、今月頭くらいにママンとこんな会話をした。

マ「あんた8月はいる?」
お「「8月はいる?」???どういう意味?しばらく旅にはでないって・・・」
マ「それはわかってるわよ・・・お父さんと尾瀬に2泊くらい旅行に行く予定をたてたのよ」
お「別にいいんじゃないの?いってくれば?」
マ「だから、8月はいる?ってきいたのよ」
お「???だから、旅にはでないって。」
マ「仕事は?」
お「!!!今5月だよ?8月っていったら3ヶ月先やん。流石にしてるって!」
マ「そうよね・・・」
お「???8月まで仕事してないと思ったの?っていうか、裏を返せば8月に仕事してなくても問題ないってこと?」
マ「そうはいってないけど、わからないじゃない・・・」
お「仕事はあるってば・・・」
マ「そうよね〜。じゃ〜ムクちゃんどうしようかしら・・・」
お「・・・・」

ママン・・・ムクの心配もいいけど、普通は無職の息子の方を先に心配すると思うんだけど。

おいら間違ってるかい?

なんかおいらの人生ってとても平和・・・。


ってことで、MT(Movable Type)をいじって一晩過ごす。

MTについてはいじっていたら徐々に慣れてきたのだが、どうもこのMT・・・面倒くさいというよりは、おいらには必要のないものが多すぎる気がしてきた。備忘録として日記を書きたいだけなのに、ホントいろいろついてるのだ。つきすぎている。実際作ってみてわかったが、なぜあんなにも読みづらいブログが多いのか・・・って、MTについているからなのか・・・。視界に大量の情報がはいってきすぎて、目がちかちかする。Google AdSence(Googleのアフェリエイト)でいっぱいのブログとか、おすすめ書籍を紹介するのはいいが、数が多すぎてこれまた目がチカチカする。何が読ませたい情報なのか全くわからない。おいらの日記の場合は、文章が長すぎて、それだけで目がチカチカすると思われるのに、今以上無駄なコンテンツ増やしたら、テンカンを起こしてしまうんじゃないだろうか・・・。

というわけで、おいらが欲しいのは「カテゴリー」と「検索」の2つ。「検索」は自分はとても必要だし、場合によってはお客さんも使うだろう。カテゴリーはほとんど自分のためだけだろうが、映画とか音楽とかをまとめておけると場合によっては、ほかの人にも便利かもしれない。「コメント」はあっても悪くないが、おいらのサイトはあまりコメントがつくことがないので、いらないといえばいらない。感想はほとんどメールでくるし・・・。コメント機能つけるとスパムコメントばかりになりそうだし。「カレンダー」も一見便利なようにみえるが、このカレンダーを使って日記を探す人なんているんだろうか?日記を読む人って、習慣的に毎日とか毎週とかに読みにくるだろうし・・・。月別アーカイブとかも、おそらくおいらの日記を読んでいる人は使わないと思う。というか、月を絞って日記を読む人ってどんな人なんだろう?

とまぁ、いろいろいじった結果、今この日記を書いているシステムがもっともシンプルでいいんじゃないか・・・という気さえしてきた。まぁ、おいらの場合石積みでやらなくちゃいけないこともあるだろうから、作業は続けるつもりではあるが・・・。


MT作業で疲れてきたので、ムクには申し訳ないが、一時間早い6時半ちょっとすぎに散歩にでかける。天気のよい日曜日の朝・・・通りにはだ〜〜れもいない。田舎なのもあるが、せいぜいマラソンしている中年男性や初老の男性くらい。車もほとんど通らないので、散歩には最高な時間帯であった。

行き先はムクの気の向くままに任せ、朝食代わりの缶コーヒーを手に、持ってきたiPodでまったりと音楽を聴ききながら、おいらを知っている人なら信じられないだろう歩速でプラプラ歩く。食意地のはっているムクをしかりながら。

1時間くらい散歩して自宅に戻る。ムクを階段の上にあげ、リードを外す。そのリードをしまおうと、階段入り口の門をあけ、ムクがでないようにギリギリの隙間からでようと思ったその瞬間・・・

ガガガガガッ!

ムク脱走・・・

しかし、あわてない。ムクはしつけがされているので(うちに拾われてきた時点でしつけされている。)呼べば戻ってくる。

「ムク!!!Ven!!(おいで!)」
(酔狂でたまにスペイン語でムクに話しかけている)

息を弾ませて戻ってくるムク。

「上!上に戻りなさい!」

まんじりとおいらの目を見つめるムク。

「上!散歩はもう終わり。飯くうぞ、飯!」

見つめ続けるムク。

「ムク!」

・・・そう叫ぶと、ムクは投げたボールを口にくわえて「あげないよ〜!」というような感じで、飛び跳ねる。「まだ、散歩!散歩!散歩!」・・・そういっているようだった。

「まじっすか・・・ムクさん・・・」

おそらく両親がいないこと、家に戻ってもおいらは部屋に戻ってしまって自分がひとりぼっちで退屈な状況になることを理解しているのだろう。そして、おいらなら自分の「わがまま」がとおることも。ママンだったら確実にその「わがまま」は通らない。

「Vale・・・じゃ〜玄関にバスケットボールがあったら連れて行ってやる。一緒にバスケをしよう。もしなかったらあきらめろ。わかった?」

玄関に戻ってバスケットボールを探す。しかし、ない。心当たりの押し入れなんかも開けてみたが、やっぱりない。

・・・やはり捨てられたか・・・。

バスケットボールなんぞ、もう何年も使ってなかった。スペインに行ってる間に捨てられた可能性は高かった。

がっかりして、階段下に戻る。

ム「ボールあった?」
お「なかった。捨てられたっぽい」
ム「残念だったね〜」
お「残念だよ」
ム「じゃ〜いこう」
お「さっきの話きいてなかったの?」
ム「いいから、いこうよ〜」
お「・・・わかったよ・・・30分だけな・・・」

散歩二週目突入。

ダメもとで、バスケをする予定だった中学校の前を通り、片付け忘れたボールがないか探したが、やっぱりなかった。

8時過ぎ・・・自宅に戻ってきて、しばらく作業の続きをしていたが、飽きて気晴らしに読書していたら、猛烈な睡魔に襲われる。時計を見ると13時少し前だった。

5時半頃、結婚式で大阪にいっていたマリちゃんが遊びにきて起こされる。「腹減った・・・」というので、飯を食べに行った。五右衛門。サラダバーで、山盛りサラダを食べようと思っていたのだが、サラダバーがない五右衛門であった・・・。でかい店舗だったから、確実にあると思っていたのに・・・無念。

夜、借りてきた映画を見る。ってことで、感想。


【TABLOID】(タブロイド)

【点数】3.0点(5点満点) 【スペイン語のわかりやすさ】8(最高10)

【制作年】2004年 【制作国】メキシコ、エクアドル 【監督】セバスチャン・コルデロ 【公式サイト】終了
【キャスト】ジョン・レグイザモ、レオノル・ワトリング

【感想】
ジャンルはサスペンス・・・になるみたい。ってことで、あらすじはどこまで書いていいのかわからんので、gooのを勝手に拝借させてもらう。

『人気レポーター・マノロは、子供ばかりを狙う連続殺人犯“モンスター”を追って、エクアドルにやってきた。事件を追うTVクルーは偶然、聖書販売員のビニシオが無実の罪で投獄される現場に居合わせる。翌日、追跡取材で留置所を訪れたマノロに、ビニシオが耳打ちする。「番組の力で無実を証明してくれ、そのかわり誰も知らない“モンスター”の情報を教えよう」マノロはビニシオが、犯人ではないかと疑いながらも、取材を始める。』

てな話。

序盤はかなりいい感じで始まった。映像の内容的に「マジっすか・・・」という感じで、どんどん引き込まれていった。登場人物もほとんど最初の20分くらいで出そろう感じで、さ〜どうなる!!!ってなったところで、急にトーンダウンしてしまう。展開的には悪くないのだが、ちょっと物足りない。テンポはいいんだけど、間の持たせ具合なんだろうか・・・どういっていいのかわからないが、おいらにはものたりなかった。

最後の終わり方は、わざと後味を悪くさせているんだろうけど、本当に後味が悪い。借りたDVDには「特別エンディング」と称して、おまけ画像がついているが、そちらも十分後味悪い。「エンディング」が悪いといっているわけではない。「後味」が悪い。「ダンサーインザダーク」とか「太陽は僕の瞳」よりはいい。あれは「救いようがない」エンディングだから。「セブン」と同じ感じかな。

個人的に気に入ったのが、舞台がエクアドルだったということ。架空の街とか村ではなく、実際にある街の実名が使われていて、メイキングをみたところ、実際にその街を使って撮影をしたらしい。南米はまだ暖めているため、未踏の地なのだが、「実際にこんな感じなんだろうか・・・なんかそうっぽい・・・」と思ってしまうくらい、妙にリアリティーがあった。コロンビアの友達にコロンビアという国について聞かせてもらったことがあるからかもしれない。彼らが自分たちで撮影したホームビデオを鑑賞ししてるとき、笑いながら「ここ危ない、あそこ危ない、あっちも危ない・・・あそこの地域はうちらでも絶対はいらない」とかいうんだもん・・・。

映像的には迫力がとてもあった。

主人公のジョン・レグイザモについては特になし。どうとっていいのかわからない雰囲気。役柄的にも、出来るヤツなんだか、出来ないヤツなんだか、中途半端な気がした。ただ、所々でスペイン語ではなく英語を使っていたのだが、あれは映画的になんか意図があったのだろうか?調べたところ、彼「カジュアリティーズ」にでていたらしい。中学校のころにみた映画なのであまり印象にない。映画的にも結構くらい話(戦時中のレイプの話)だったから、中学生には少々難しかった。まぁ、彼についてはよい。問題はヒロインのレオノル・ワトリングだ。

なんかちょっとショック。なんかだいぶ魅力が落ちてないか?この映画の最中でもたまに「おっ!」と思うところはあったのだが・・・なんていうか、輝きが失われた気がしてならない。映画はダメダメだったが「Son de Mar」(邦題:マルティナは海)の時は「なんてエロいんだ!!」と興奮したもんだ。「Hable con ella」(邦題:トーク・トゥー・ハー。アルモドバルの映画)の彼女もGuapaであった。今思うと「Mi Vida Sin Mi」(邦題:死ぬまでにしたい10のこと。今知ったのだが、「死ぬまでに〜」ってまだ見てないと思っていたのに、「Mi Vida Sin Mi」だったのね!!DVDのパッケージが日本のと違うから全く気づかなかったよ〜!)の時あたりから微妙になってきた気がする。ただ、「Mala Educacion」(邦題:バッド・エデゥケーション)の時は脇役といえども悪くなかった気がしないでもない。

願わくは、この映画の役がダメだったと・・・なんか疲れた顔してたし、ヒロインっぽいポジションにいたわりには、ほとんど重要性はなかった気もするし。あと・・・心なしか太った気がする・・・。

スペイン語については、結構勉強にはよいと思う。劇中でもエクアドル人のスペイン語は独特のイントネーションだが、聞き取れないスペイン語ではないし、マノロたちレポーターチームのスペイン語は普通のスペイン語。ストーリーはそれほど難しくないし、同じ台詞を何度かいうシーンも多いし、状況と表情も手伝ってくれる。スペイン語の映画で一番「むき〜〜!」ってなるのが、あまりストーリには関係ないような日常的な会話。まだ日本では上映していないが、「Volver」での親戚間の会話は結構えぐかった。会話早いし・・・。あとは、病人のスペイン語。「Mar Adentro」(邦題:海を飛ぶ夢)のバルデムの台詞はほとんどわからじ。口あけんから。あの映画はGalicia訛りもすごいし(おじいちゃんの台詞はスペイン人用にも字幕ついたくらいだし)、スペイン語の勉強には向いていない。

話がそれすぎた。

ってことで、約100分間、飽きずにみれたし、エクアドルの町並みもみれたし、ストーリも、演技も悪くなかったんだけど・・・なんだかしこりがとても残っているので3点。レオノル・ワトリングがイメージ通りに輝いていたらもう少し高かったかもしれない(笑)

【特技】怠けること
2007年05月26日 (土)
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昨日、TSUTAYAが半額キャンペーンをやっていたので、CD5枚とDVD3本を借
りてきた。DVDは適当にチョイスして「EL MARIACHI」、「COFEE AND CIGARETTE」、「タブロイド」の3本。CDの方は天気の良い日曜に大音量で聞いて「Baila!Baila!」な空間を作りだしたかったので「JAZZ FOR MORE」のVOL.1・VOL2、Latin Apretivo、Elis Regina for Cafe Apres-midi・・・そして、なぜか急に無性に聞きたくなってしまったSUPERCARのHIGHVISION(映画ピンポンで使われてる曲が多い)の5枚。SUPERCARのCDは以前MP3でもっていたのだが、SUPERCOOLのCDと混同して「あれ、同じのがある・・・」と消してしまった。

ってことで、まだ日曜になってないが、JAZZ FOR MOREの2枚は大音量でかけている。でもって、予想通り気分がよくなってきたので、ちょうど帰国後一ヶ月ということで日記を書くことにした。

例のごとく恐ろしく長くなりそうな気もするが、一ヶ月分の近況や感じたことを書いておく。


【日出る処の天子】
たった二ヶ月だというのに、帰ってきて最初に周章狼狽したのが「日の出の時間」。

たぶん時差ぼけのせいなんだろうが、しばらく変な時間に腹が減り、変な時間に眠くなり、変な時間に眠くなる生活が続いていた。周りの友達は「時差ぼけ大ジョブ〜?」と月並みな台詞で心配してくれるのだが、自由気ままな生活環境なおいらには時差ぼけなんぞは痛くも痒くもないので、「大丈夫?」ときかれていつも困ってしまう。「うん、時差ぼけあるよ〜」と返したあと、「時差ぼけってつらいよね〜」といわれるとなお困ってしまう。だから、たいてい無言のまま。

ということで、朝7時とか昼くらいまで起きっぱなしという日がかなり多かった。一回の睡眠時間は3時間や2時間と昼寝みたいな感じになってしまっていたが、小分けに寝ていたので、睡眠不足にはなっていない。

ヨーロッパは3月の最終日曜からサマータイムになる。時計を1時間進ませる。ちょうどそのときはValenciaにいた。起きてキッチンにいくと、ManoloとMi Kyungがニヤニヤしながら寝ぼけ頭のおいらに叫んできた。

マ「このねぼすけが!」
ミ「何時だと思ってるの〜!」
お「え〜11時でしょ?」
ミ(ニヤニヤ)
マ「時計を見ろ・・・」
お「あ〜〜〜!そっか・・・今日は最終日曜日か!」
マ「まぁ、俺も間違えたけどな・・・」
ミ「あたしも・・・(笑)」

このやりとりは相手はMi KyungがSantiになったりしていたが、毎年デジャブのように飽きもせず行われる、ある種風物詩的行事だったりする。

このサマータイムというのは、時計を一時間ずらすだけという、とても簡単な行為なのだが、その効果は結構大きい。実際体験すると「ほほ〜かしこいな〜」とうなりたくなる。

夏が近づくにつれて、それまで7時近くに上がっていた太陽が、6時くらいになる。6時なんてまだ寝ていたい時間なのに、太陽に上がられると起きざるを得ないような気がしてくるし、6時なのにもう太陽が!と起こりたくもなる。そこで、一時間プラス。6時になってしまった日の出を、文明の利器上でのみ7時に戻してしまうというすばらしい力技。これによって「あ、太陽が・・・そっかそっかもう7時か・・・7時ならしゃ〜ないな〜」ともそもそと憤ることなく布団からはい出ることができるのだ。

おいらみたいに起きるのが遅い人間にとってもメリットはたっぷりある。いや、逆にこちらのメリットの方がみな喜ばしいのではないだろうか・・・。

そのメリットとは日が沈むのが遅くなるということだ。

夏のスペインは9時過ぎても明るいし、旅行していた3月の時点でも8時くらいだったらまだ全然明るい。それはつまり何を意味するか・・・がっつり遊べるということだ。「まだ明るいし・・・」という感覚は、いろんなことに影響するのだ。変なたとえだが、もし日曜日のサザエさんが6時半ではなくて、9時半だったとしたら、どれくらいの人間が、その日曜日を最後まで楽しめることだろう。

いかん、のっけから無駄に長い・・・。

で、日本の今の時期の日でのは何時かというと・・・

4時半だ!4時半!!!!

朝7時に起きる人でさえ、2時間半も太陽に当たる時間が減ってしまうのだ。これじゃ〜日本腐るって。何もドイツ人みたいに「太陽!太陽!」っと狂喜乱舞する必要もないが(ドイツ人は太陽が出たらたとえ気温的には寒くてもアイスを食べる。ドイツ人は太陽がでたら喫茶店の中からテラスに移動する。ドイツ人は一日に10回は太陽という単語を言う。ドイツ人はだからアパートの窓を大きく作る。マジだ)、日本人はこの日本のこの時間設定を嘆いた方がいいと思う。

ただ、これはサマータイムがないということだけではない。前にもまったく同じことを書いて憤慨したとは思うが、やはり日本の設定時刻(?)はおかしいと思う。グリリッジに+9ってのが足りてないんだと思う。+11にサマータイム付にするか、サマータイムはなくていいから、+12くらいがいいんじゃないだろうか。有名どころだと、ニューカレドニアとかフィジーと同じ時間帯。

もしそうなったらいろいろ変わって楽しいんだろうな・・・なんて4時半に昇る太陽を見つめながら、本気で考えたりもしたが、あまりにポジティブにみすぎたため、大切な点を見落としていた・・・。

日本という国の場合、もしそうなったら・・・働く時間が延びるだけの話

なのだろう。

「まだ明るいから呑もうぜ〜」じゃなくって、「まだ明るいから働け〜」と。

ああ、いったい、おいらはどうすればいいんだ・・・。


【ハンガリー料理】
暇をもてあそんでいたので、久しぶりに料理することにした。パパンが買ってきたBBQ用の肉があまりにひどかったということで、それを数時間煮込んだ。それをみて、ふとハンガリーで初日にショキートに「これハンガリーの名物!」と勧められて食べたビーフストロガノフに似たある料理を思い出した。

あるガイド本のお土産解説のページに「このパプリカを使えば、あっという間にハンガリー料理のできあがり!」みたいなことが書いてあったのをみて「おいおい・・・そりゃ言い過ぎだろ・・・醤油いれれば日本料理!っていってるようなもんやん・・・」と訝しげに思っていたのだが、まぁ、ものは試しでやってみよう・・・と、その煮込んで味がでてしまった肉と、味わいたっぷりの肉汁を使って、見よう見まねのハンガリー料理を作ってみることにした。

レシピはないので・・・そもそも、名前も失念・・・そのとき食べた味が頼り。といっても、そんなにしっかり覚えているわけでもない。じゃ〜どうつくるのか・・・

パプリカをいれればいいんだろ?

ってことで、大量のパプリカを投入。あとは、ショウガ(あっちもハンガリーでもショウガはよくみかける)、トマト、ジャガイモ、にんじん、タマネギをいれて、ぐつぐつ煮る。砂糖はたぶん入ってないだろうから(日本食には砂糖は欠かせないが、スペインでは料理に砂糖を使うことはあまりないため、ハンガリーも同じだろうと勝手に考えた)、塩、ブラックペッパーで味を調えて、さらにひたすら煮込む。

とにかく、パプリカは大量にいれてやった。スプーン大で・・・4杯か5杯くらい。

で、できたのがこれ。



食べてみた・・・

「ハンガリーの味だよ〜〜〜!!すげ〜〜!」

結論・・・パプリカをいれれば、あっというまにハンガリー料理になる

追記
ただ、やっぱり微妙になにかたりない。スパイス系だと思う。クミンとか丁字とか、なんかしらいれてるんだと思うが、そこまでわからず。


【ジグソーパズル】
スペインで買って作って床に飾っておいたMAGNA CARTAのジグソーパズル。1500ピース。絵柄は有名な古地図で、ずっと眺めていても飽きない素敵なパズル。サイトトップにちらりと見える。絵柄は見えんが・・・。

このまま無為に生活しているのもなんだし、なんかしらの達成感を享受したかったので、作り始めることにする。金かからんし・・・。

同じパズルを二度作るという経験はもちろん今まで一度もない。普通は作ったらのりで固めて飾ってしまうし、同じ絵柄のジグソーパズルを二度買う人も少ないだろう。まぁ、なんらかの特別な理由でもないかぎり。今回がその特別な理由で、二度目の作成になったのだが、夕方くらいから着手して、4時間ほど作り、寝て起きて作業再開したあと4時間程度でできあがってしまう。くさっても1500ピースのパズル。

「おいらってもしやジグソーパズルの天才?」と履歴書にもかけないような無駄な才能を自画自賛しながらも、「明日からいったいおいらは何を目的に・・・」と達成感どころか、定年を迎えてアワアワするサラリーマンみたいな気分に陥った。

いやいや、まだスペインから持って帰ってきて5000ピースのパズルがある!バルセロナの海洋博物館にも飾られている、これまた素敵な古地図のパズル。東方三博士がいる!シバの女王がいる!でも、日本はない!そんな地図。

それを作ろう!と思ったが、作るスペースがない(横にかなり長い規格外のパズル)ので、保留中。


【アドレナリン】
旅行中にもらったメールの中に「バレンシアに行くので時間があったら遊びましょう」というものがあった。あっちでもメールはたまにチェックしていたのだが、hotmailと新しいアドレスの2つだけで、古いアドレスの方はチェックしていなかったため、実現できなかった。バレンシアでも暇している時間があったので、心から無念に思いつつ、メールの返事をだしたところ、今度は「東京に戻るので遊びましょう」ということになり、あれよあれよと遊ぶことになった。

メールでのやりとりはほんの数回のため、まったくもって謎が多かった。住んでいるのはヨーロッパの或る都市(書かないでおく)で、毎月一度は東京に戻るという。多いときは三度とか・・・。

勝手に想像する。

月に一度だったら確実に仕事であっちに住んでいるんだろう。で、月に一度という多さなら、たぶん、日本の雑貨かなんかを扱っていて、その買い出しとかで毎月日本に来るんだろう・・・。輸入雑貨の商社みたいなのって結構あるっていうし・・・うん、そうに違いない。

品川に宿泊しているということなので、渋谷にさせてもらう。出身は東京ではないので、東京は詳しくないという。だから、おまかせすると。

ふと考える。なんかいまとなっては、おいら東京よりもバレンシアの方が詳しいんじゃないか・・・東京はあまり歩きたくないから、歴史的名所は別として、食べ物屋とか服屋とかしらん。ぱっと思いつくのは、例の焼鳥屋か普通の居酒屋。あとはスペイン料理屋が少々だが、現在の自分の状況と財布の中身から考えるとスペイン料理は無理。ワイン一本で焼き鳥ガッツリ食べれてしまう。

ってことで、考えることなく焼鳥屋に決定。

当日は黒のトップスを着ているというメールをもらうも、トップスという単語がおいらにはわからず。チョコレートケーキしか思いつかん。本人に聞くのも、チョット恥ずかしかったので、違う人間に尋ねてみたところ、なんのことはない「上に着る服」のことをトップスというらしい。じゃ〜、下はアンダーとかっていうのか?おいらの着ている服もトップスっていっていいのか?女性の服だけに使う単語なのか?コートやオーバーもトップスっていえるのか?謎は深まるばかりだか、まぁ、黒い服をきているということだけはわかった。

当日、銀行でなけなしの金をおろさなくてはいけないため、早めに家をでてMi Bancoへ。そこで財布を出してアワアワアワアワ。キャッシュカードはいってないやん・・・。しまった・・・最近、イタリアのどっかのメーカー(ブランド?)の財布をもらいそっちに引っ越したのだが、その際、旅先で使っていた財布からしか引っ越しはせず、もともとの財布からは移動してなかったことを忘れていた。

あわてる。あわてる。あわてる。

手持ちの金は2000円ちょっと。これからタバコを2箱かったら余裕で2000円切るではないか。いくら焼鳥屋が安いからといって、1500円ってことはない。一か八かいって、足りなくて借りるなんてもってのほか。いや、その前に・・・呑みに行くのに金がないなんて、「たかりや」みたいな感じで怪しまれるんではないか?けど、ないものはない。幸運なことに日本では滅多に使わないクレジットカードが財布に入っている。しょうがないので、カードで支払えるところにしてもらおう。そうなると、焼鳥屋は無理だ・・・あそこは現金掛け値なしいつもにこにこ現金払いな店だから。

相変わらず渋谷は人が多かった。前は新宿よりは少ないし・・・まぁ、まだ我慢できる・・・と思っていたが、旅にいくたびにダメになってしまうようで、ちょっと立ち眩み。某映画みたいに「ここは俺の広場だ〜〜!どけ〜〜っ!あっちいけ〜〜!!入るな〜〜!」と理不尽なことをやってみたい気分になった。

電話がかかってきた。

「今どちら?」
「え〜っとハチ公口・・・とかいうところかと」
「ハチ公の場所わかります?その前になんか緑の電車があるんですけど・・・」
「え〜っと・・・」
「ハチ公まできてもらって・・・」
「たぶんあってると思うんですけど」
「う〜ん・・・何が見えます?」
「交番がいまあります」
「はいはい。交番・・・じゃ、そこいきます。」
「すいません」
「黒いトップス着てるんですよね?」

ふふふ。使ってみた。トップス。とても自然にいえたと思う。もう覚えたぞ・・・。

無事交番で落ち合う。

金がないこと。キャッシュカードを忘れたこと。クレジットカードが使える店じゃないとだめなことをつげる。特に怪しまれていないようで、ほっとする。

結局、店はその子・・・あだ名はセイレーンにしよう・・・が前にいって気に入ったという居酒屋にいくことになった。

店に向かいながら、最大の謎である「月に一度東京」の理由を聞いてみることに。

お「ところで、仕事でこっちに?」
セ「ええ。仕事です。」
お「ですよね〜。じゃないとそんなに往復できませんもんね。」
お「じゃ〜交通費は会社持ちで?」
セ「ええ〜まぁ・・・」
お「でも、月一で東京じゃ大変でしょう?」
セ「月に三回ってときもあるんですよ」
お「・・・15時間とかがが月3回!!うらやましいような、そうじゃないような・・・」
お「輸入雑貨とかその手の商社かなんかですか?」
セ「いえ・・・違うんです・・・」
お「え〜じゃ・・・ほかには・・・」
セ「スチュワーデスなんですよ」
お「え"え"え"え"え"え"え"!!!!」

一瞬にしてアドレナリンが吹き出した。スチュワーデスの知り合いなんぞ、かつて一人もいたことがない。大学生のころにつきあってた子が、別れたあとに夢であったスチュワーデスになったという連絡をもらったことがあるが、そのあと会ったわけではない。

スチュワーデスというと・・・その前に・・・今はもう客室乗務員とかフライトアテンダントとかいうらしいが、そんな滅多に使わない単語をそう簡単に直せるか!と、まったく直す気はないので、スチュワーデスで行く。ただ、スッチーとはいわない。なんか、かっこわるいから・・・おいらはドラマ「やまとなでしこ」のイメージがあるのだが・・・正直、そのセイレーンさんからは匂い的に、いい意味であのドラマにでてくるようなイメージがなく、その点にも驚いた。日本の航空会社ではなく、ヨーロッパの航空会社だからなのだろうか?まぁ、初めてのことなので比較しようもないのだが・・・。

まぁ、それはいい。で、スチュワーデスということを知った途端、悪い癖がでた。もう好奇心一杯で、まだ店にもついてないというのに、聞きたいことが次から次へと頭の中からわき出してくる。エコノミー専門のおいらからしたら、ファーストクラスというのは、未知の領域だし、彼女たちが仕事にどんな楽しみや不満をもっているかも、まったく想像できなかった。

本来は、共通点である「バレンシアの話」をしたいということでメールをもらったのだが、バレンシアの話はあまりせず、終始おいらが質問してしまった・・・。おいらの自己紹介は、彼女がおいらの日記を読んでいてくれていたため、付け足すくらいでよかったというのも大きい。それにしても、日記についてほめられるのは、何度されてもこそばゆい。というか、おいらは相手を知らないのに、相手がおいらの趣味や、特定の行動なんかを知っているというのは、日記を書いているというのをわかっていても、とても不思議なことだ。

そういえば、ワインをお土産でいただいてしまった。スペインワインではないが、おいしくいただくことにしよう。ワインには詳しくないので、適当に選んだということだが、スチュワーデスが持ってきたというだけで、なんとなく「いいワイン」と思ってしまうのは、おいらだけではないはず。なんか、目が肥えてそうなんだもん・・・。


【miranda!】
テレビをみないおいらは、部屋では一日中なんか音楽をかけているのだが、最近のヘビーローテーションは、miranda!というグループの曲。Manoloたちがもっていたのをもらってきた。

前の滞在中から知っていたのだが、ある一曲だけをFiestaのときに定番としてかけていただけだったので、アルバムとしては聞いたことがなかったのだが・・・はまりにはまった。旅行中も宿でPCたちあげては、毎日聴いていたくらいだ。

miranda!公式サイト

明らかにボーカルの男はゲイなのだが、その声はやみつきになるし、ビデオクリップも最近の踊りだけの見た目だけのものと違って、みいってしまう楽しさだ。ボーカルの男がとても魅力的に見える。彼らはスペイン人ではなく、アルゼンチン人なのだが、スペイン語なので全く問題なし。

最近は、そのmiranda!(最後に"!"がつく)か、ドイツでKristinに頼んで作ってもらった、ドイツ語の曲(彼女のセレクションCDとCD1枚分のMP3)をず〜〜〜〜っとかけている。

ドイツの曲は、日本と同じで、途中英語の歌詞なんかが入るものが多い。
(スペインの曲というものは、まず英語の単語がはいらない。もちろん、ミュージシャンによるが、おいらが持っているスペインの曲は、すべてスペイン語のものばかりだ。ヨーロッパ最大の音楽の祭典「Eurovision」でも、母国語ではなく英語の歌詞の曲を歌う歌手が多いが、スペインはがんとしてスペイン語。そういうところも素敵さ、スペイン。)

オーストリアもそうだったが、ドイツの曲は、テクノの要素、もしくはテクノが好まれるらしく、心臓をドンドンドンドンさせるものが多く、あまり夜にまったり聴く感じではないのだが、ノリはいいので、ディスコテカなんかでは悪くない。というか、結構気に入った曲が多い。

余談だが、チェコのプラハでは、部屋で毎日60年代〜80年代の曲をラジオで聴いていた。最初はたまたま流れたと思ったのだが、どいういわけか、テレビで流れるビデオクリップ(たぶん有料放送)なんかも、おいらにとっては古き良き時代の曲ばかりなのだ。ラジオもあとからチェコ人にきいたところ、東京でいうと「J-WAVE」みたいな局らしい(たぶん)。

チェコプラハで泊まった部屋。ラジオがあった。masaquitoと秘密の部屋もあった。


では、なんで古い曲ばかり・・・ボヘミアン・ラプソディーがかかったときには思わず万歳してしまった。わざわざiPodにいれて持って行く必要はなかった・・・なのかってことは、おいらの英語力、相手の英語力ではどうしようもなかったので、推測するしかないのだが・・・社会主義であったチェコからすると、まさに今がうちらの80年代くらいの時期にいるんじゃないだろうか?浅はかかもしれないが、ハンガリーでいったディスコテカで流れた曲も、恐ろしく懐メロだったから、あながち間違いでもないんじゃないだろうか。

じゃないと、おいらがディスコテカで流れる曲の80%歌えるなんて状況信じられない。

スペインのディスコテカで、マイケルジャクソンのスリラーが流れたとしたら、ちょっとお茶目なDJがネタで・・・って感じになり、とても盛り上がるが、チェコやハンガリーの場合、曲のセレクションが全部その時代か、それより前の曲ばかりなので、まったくもってネタにならない。

まぁ、ということで、そんな音楽ばかり聴いてるわけだ。


【クルテク】
チェコのプラハでお土産を物色しているとき、明らかにその場所には異質なキャラクターの人形を発見した。

普通の木製のおもちゃを探しているのだが、気づくとそいつと目があってしまい、二度目にその店にいったときに根負けして買ってきてしまった。

それがこやつ。



ありがちな造形なのだが、だんだんかわいく見えてくるから不思議だ。旅中は友達がいないので、この人形を出しては(話しかけてはいない)Pivo(チェコ語でビールの意味)を呑んでいたので、名前をPivo(ピヴォ)にした。

あきらかにピヴォはその店でも異質だったので、おそらく絵本のキャラクターなのだろう・・・しかも、チェコでもかなり有名な・・・ということはすぐにわかった。チェコは絵本で有名だということだし。

ふと、その絵本がみたくなり本屋巡りの散歩を始めた。そして、絵本は、大通りのちょっと大きめの本屋ですぐに見つかった。

名前はPivo(ピヴォ)ではなく、krtek(クルテク)という名前であった。おいらが買った人形はロボコンとオバQとドラえもんとピノキオを足したような感じだったのだが、絵本のピヴォは・・・じゃない、クルテクには手も足もあった。そして、フィンランドでみたスナフキンが妙にリアルで悪っぽいのにビビったのと同様に、このピヴォの本当の姿にもビビった。

日本に帰ってきて調べたら、なんと日本に輸入されていて公式サイトまであった。しかも、DVDまである。チェブ(チェブラーシカ)やピングーも楽しいので、おそらくこのピヴォのDVDもかわいいに違いない・・・と思ってTSUTAYAでレンタルできるか探してみたが、おいらの近所(全然近所じゃないのだが)にはなかった。渋谷のTSUTAYAだったらあるだろうか・・・。ピヴォが動いている姿をみてみたいものだ。


【リニューアル】
前々から・・・そう、かれこれ2年前くらいから言っているのだが・・・サイトをリニューアルしたいと思っているのだが、今の時間を利用して、とりあえずサーバー(サイトのデータを置くスペースのこと)を借りて、ドメイン(サイトのURLのこと)もとって、日記にはMovable Type(世間一般にあるブログのもととなっているシステム)を導入しようとやり始めたのだが・・・

むき〜〜〜〜っ!!!面倒くさい!!

とりあえず、今あるやつをプロバイダのサーバーから引っ越すだけでもいいのだが、さすがに情報も古いし、手直ししたいところもいっぱいある。それに、Movable Typeをどの形で利用するにしろ、日本にいる間はそっちがメインになるわけで、それなりにデザインも統一しなければいけない。そのためには、そのMovable Typeをいじるわけなのだが・・・CSSをいじるのはいいとしても、ファイルが多すぎて、どのファイルがどの部分か・・・というのを把握するのに時間がかかりそう。別に、そこがわからなくても、日記自体は作れてしまうのがMovable Typeのいいところなのだが、おいらとしては、その裏側もわかってないとイヤなのだ。プログラム自体は当然わからないが、自分が使うソフトの中身くらい知っておきたいのだ。

ということで、本当はこの日記から、Movable Typeを使っていこうと思っていたのだが、あきらめて、ある程度形になるまで、この日記のままでいくことにする。

また一からデザインしないといけないのか・・・。

頭が痛い・・・。


【三歳児】
先月、うちの駐車場でやった反省会という名のBBQに3人姉弟が遊びにきたのだが・・・その子たちと一緒に戯れて遊んでいると、なんかの拍子に

「おい、これ、かけるぞ!!」

とガンくれながら、手にもったコーヒー牛乳を目の前にちらつかせ言われた。

かわいい顔した三歳の男の子にだ。

しばらく笑いが止まらなかった。



【映画】
なんか、映画ばかり見てる。

スペインで買ってきた「volver」、タランティーノ脚本の「True Romance」、ハーヴェイ・カイテルが渋い「smoke」、あまりのひどさに生涯三度目の途中爆睡してしまった「DETHNOTE」、映画じゃなくてアメリカドラマだが「Lost」と「Prison Break」、制作77万円の傑作「EL MARIACHI」、悪くはなかったがいいともいえない「Babel」・・・なんかほかにも見てる気がするが忘れてしまった・・・。

True Romanceのパトリシア・アークウェット・・・結構ケバケバな感じの役なのだが・・・やっぱりかわいい。惚れなおしたさ。あの笑い方はちょっと「ぞくっ」となりツボにはまった。

【安西先生・・・バスケがしたいです・・・】
スラムダンクを久しぶりに全巻読破したら、若き日の想い出がよみがえる。○レジオの花道といわれていたあの時代を・・・。

無性にバスケがしたい。ボールもって近くの中学校にでもいくってもんか・・・。でも、一人じゃつまらない。朝練じゃあるまいし。問題は、おいらがいない間に薄汚れてしまったバスケットボールが捨てられてしまっているんではないだろうか・・・ということ。ボールはもう一つもっているが、それは高校卒業時に色紙代わりに後輩のメッセージが入ってるやつだから使えないし・・・。

なけなしの金でバスケットボールでも買うか・・・。

安西先生・・・バスケがしたいです・・・。


ぱっと思いつくことなくなったから、この辺でやめておく。

追記
写真は、漢の夢 "これでもか!これでもか!Bocadillo de jamon"
(La RiojaのLogron~oでお弁当として作る)

帰国
2007年04月26日 (木)
2ヶ月の旅から帰って参りました。

書きたいことは、それはそれはたくさんあるのですが、取り急ぎのご連絡・・・。

メール・・・スパムも含めてえらい数のため削除したりチェックしたりするのに時間が少々かかります。さらに、なぜかアンケートや、カウンターがぶっこわれていたりなど、不具合がでてますが、こちらも復旧は数日かかりそうです。

メールに関してはできるだけ早く返事しますので、もうしばらくお待ち下さい。特に質問・相談メールに関しては優先的に返事をするつもりでいますが、すでに出発してしまっていたりして、間に合わなかったりなどしたら、ごめんなさい。

とりあえず・・・寝させてください。

Buenas noches

脱獄
2007年02月25日 (日)
例のごとく今回も徹夜。

今日は賽の河原の呑み会があったもんで、かなり眠い。「寝ろ!」っていわれたら、即寝れるぐらいだ。しかし、残り1時間をなんとかして過ごさなければいけない。

徹夜をする理由は、飛行機の機内食に気づかないくらい爆睡できるところにある。しかも、うまいことリズムがあえば、ついてそうそう時差ぼけなく動けたりする。

結局、なにもプランをたてれずじまいのまま脱獄となってしまった。こんな旅、初めてだ。東京→アムステルダム(乗り換え)→Barcelonaのあとは、みごとに何も決まっていない。Santiago de Compostelaの方にいくということは決まっているのだが・・・・。BarcelonaからSantiago de Compostelaだとバスで15時間くらいかかる(深夜バスなので時間調整するんだろうが)。つまり東京-Barcelonaの飛行時間と同じくらいというわけだ。気が遠くなる。

いっそのこと一度Valenciaに行って、落ち着いてから身軽な格好でいくことも考えたが、いったらいったで落ち着きすぎる気がするので却下した。

Santiago de Compostelaまでの巡礼の道をどのルートでいくか。

Bilbao(バスク地方の都市)の方によっていくか。そして、そのままOviedoにいってシードラ呑んでSantiago de Compostela入りするか?

はたまた、べたにBurgos経由でLeonにはいって、LeonのBarを梯子しまくってよれよれのままSantiago de Compostela入りするか?

Valenciaには3月10日くらいに入る予定。日記を書けるのはそのときまで無理かもしれない。が、Santiago de Compostelaにつく前にどっかのネットカフェから送れるかもしれない。日本語が使えればの話だが。

ついた後の宿も決まってない。とれなかったらどうしよう。まぁ、なんとかなるか・・・。


追記
荷物の重量は22kg。KLMの積載許可重量は20kg。前回の時は、20kgを800g超えただけでダメだしくらった。お局みたいなおばちゃんに。今回は2kgオーバーなので、普通なら確実に引っかかるのだが、かつては5kg以上オーバーしていても(KLMではないが)早めに手続きしてしまえば何もいわれなかった。それを信じて、また受付の人に当たるように祈ってそのまま行く。予想では、「2kgオーバーです。○○円かかりますが、どうしますか?」と聞かれるような気がする。空港の片隅でトランクあけるの結構恥ずかしいんだよな・・・。




脱獄日決定
2007年02月19日 (月)
2月25日(日)

予定よりも3日も早まってしまって、一人「あわあわあわあわ」。どうしたもんか、心だけがものすごく焦る。

とりあえず、お金振り込まなきゃ・・・とネットバンクのページを開くが、しらん間に振り込み上限額が(うすうす知っていたのだが関係ね〜やと思ってた)10万円とかになってて、「むき〜〜〜!」ってなったり、その上限額あげようと思ったら、第三暗証番号が必要で、それがどうにもこうにもわからず、また「むき〜〜っ!」ってなって、ネットバンクに申し込んだときに届いた封書を探すが見つからずに「むき〜〜っ!」で、登録したのが、かれこれ6年前で、ネットバンク使うのも5年ぶりだったり、スペインいる間に大掃除されてたりなんかで、どこにその封書あるかわからなくって「むき〜〜っ!」、スペインにもっていったような気がしたので、過去の資料の段ボール引っ張りだしてきたはいいが、部屋を散らかしただけに終わり「むき〜〜っ!」で、結局、銀行にいって振り込むことになって「むきっ!」。

KLMの2ヶ月FIXチケットは75000円
成田空港使用料が2040円
その他空港使用料が7140円
燃油サーチャージが21800円

合計約110000円。

「むき〜〜っ!」

去年の時点で、旅行代理店の友達曰く、「今だと3万くらいかかるよ〜」ってきいていたので、おそらく少しは安くなってるんだろうけど、燃油サーチャージなんてこれまで気にしたことがなかったから、なんていうか・・・すんげ〜ぼったくられてる感が強い。

必要経費とあきらめるしかないのか・・・。

2万っていったら、しつこいようだが九州までの片道高速代金(ITC深夜早朝割引有りで)払っておつりが来る。やるせない・・・。

KLMは前に使ってイマイチ好きではないのだが(好きな人は好きみたいだが)、ワールドパークスのマイレージたまるので、前々回のスペイン往復と併せれば(前回はイタリア人がやったせいかあれだけしつこくいったのに入ってなかった。もったいないことに、そのままうやむやにしてしまった)、もしかしたら九州くらいはいけちゃうかもしれない。

とりあえず、脱獄までに1週間もない。

旅行前にはかなりあれこれ調べてから出発するのに、行く都市だけで何も調べてない。これがとにかく不安で不安でしょうがない。不安というか、もったいないというべきか・・・。しかし、出雲での石積みもおろそかにできん。かなりテンパってる。

25日に予定していたおいらの送別会(賽の河原の)も、最初は、ラクシュミさんとヘケットさんの3人だけの予定だったおいらの送別会も、あれよあれよと参加者が増えて7人(インキュバスさん、ラミアさん、クリシュナ君、フォーモリア君)となったというのに・・・脱獄日と重なってしまい、保留状態となってしまった。ホント申し訳ないことをした。すべておいらの怠慢のせい。でも、出発日を3月にしてしまうと、チケット料金が18000円も上がってしまうから、選択の余地はなかったのだ(3月の平日にすればいいのだが、第二週に食い込んでしまう)。


どっかの街で一人でBarにでもいるときに聴こうと、出雲から、あがた森魚の「バンドネオンの豹(ジャガー)」を借りてくる。ケルピーさんの若い頃にはかなり有名だったらしいのだが、当然おいらはこのアルバム以外は知らない。けど、壊れてる感じがとても好きで、スペイン行く前に出雲で石積んでいたときには、しょっちゅうかけていたCDだ。ベルリンにはまだ行くかどうかわからんが、たぶんあの街で聴いたらいい思い出になりそうだ。


さてさて・・・おいらはいったいいつまで石積むべきなのだろうか。ケルピーさんの様子だと、ギリギリまで石積んでもらいたさそうな(または積んでもいいよ的な)感じなのだが・・・金曜日まで石積んだら、確実になんの情報もなしで脱獄することになってしまうだろう。かといって、石のキリの悪いところでいなくなるのも、なんかすげ〜イヤだし。

今週は毎日8時起きにしなくちゃダメっぽい・・・。

うむ〜買っていくおみやげについても何も考えてない。

えらいやっちゃえらいやっちゃ。



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